出版社内容情報
子どもも大人も大好物のカレーのとろみがついたルーは、インド本場のサラッとした汁カレーがどうやって変わってできあがったのか。
イギリス・ウスター生まれのソース、フランス伝来のマヨネーズも、どんなルートをたどって現在の「和風調味料」に変身したのか。
中国大陸から渡ってきた餃子が「日本各地の餃子」に変身する過程を解明し、「おふくろの味」「手料理」神話の代表=肉じゃがの「戦前から食卓にのぼっていた」イメージを実証的にくつがえす。「肉じゃが」が初めて雑誌に登場したのは、敗戦後の1950年、しかもレシピではなく街レポでの紹介だったのだ!
「食の鑑識家」が明治の文明開化から現在までの家庭雑誌・料理雑誌を徹底的に渉猟してレシピどおりに実作して、食べて、経験豊かな舌で味を分析する。そして、通説とされている輸入史・生育歴に疑問やときにはダメ出しを加える。
鑑識ぶりも、徹頭徹尾、実証主義。「カレー、餃子、肉じゃがの国民食トリオ」が生まれ育った歴史を知る格好の食文化論。
目次
第1章 日本のカレー
1 洋食調味料「御三家」と日本人
2 鮑のカレー
3 まずは漆椀のカレー、和食だけに……
4 油揚げライスカレー
5 身欠きニシンカレー
6 蓮根カレー
7 魚の骨のカレー
8 里芋と竹輪のカレー餡
9 カレー粉味噌汁
10 牛肉のカレー味噌焼き
11 生節のカレーライス
12 王者エスビーが放つ絶対的ニッポンカレー
13 ひもかわのカレーチャプスイ
14 カレーロークス・コロッケ
第2章 マヨネーズ道
1 和食のなかのマヨネーズ
2 敗戦後の規格外マヨネーズたち
3 マイナイソースだった頃の初期マヨネーズ
4 「わたし、失敗しないので」マヨネーズ
5 マヨネーズの広告集
第3章 ソース道
1 醤油からソースを作る日本人
2 ソースを使った和食の実例とその証拠となるレシピ
3 日本「ソース」広告集
第4章 餃子自慢
1 日本餃子の始まり
2 日本餃子「皮作り」の時代
3 「焼き餃子は戦後の日本で始められた」説を覆す資料画像
4 餃子の皮作りと包み方のイラスト比較
5 手作り皮の
内容説明
文明開化期からの家庭雑誌・料理雑誌を渉猟してレシピどおりに調理し、経験豊かな舌で吟味する。その結果から通説の輸入史・生育史に疑問やダメ出しを投げかけて、意外な経歴を明らかにする食文化論。
目次
第1章 日本のカレー(洋食調味料「御三家」と日本人;鮑のカレー ほか)
第2章 日本のマヨネーズ(和食のなかのマヨネーズ;敗戦後の規格外マヨネーズたち ほか)
第3章 日本のソース(ニッポンのソース道;醤油からソースを作る日本人 ほか)
第4章 日本の餃子(日本餃子の始まり;日本餃子「皮作り」の時代 ほか)
第5章 肉じゃがの歴史(「肉じゃが」という名前の誕生;肉じゃがと命名される前のじゃが芋のレシピ ほか)
著者等紹介
魚柄仁之助[ウオツカジンノスケ]
1956年、福岡県生まれ。食文化研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。