出版社内容情報
林立する新宗教教団と多発する宗教「事件」。現代社会にとって教団・宗教とはいったいなんなのか? 天理教、金光教、真如苑、創価学会などを検証し、「支配と従属」の関係と権威主義を問い、そこからの信徒の「自立」の可能性を模索する。
序 宗教教団と自立 【島薗進】
(1)自立とは何か
(2)宗教教団と自立
(3)現代の状況から
1 近代日本の天皇制国家と天理教団――その集団的自立性の形成過程をめぐって 【李 元範】
(1)教祖時代の天理教
(2)「本席」時代の天理教
(3)管長時代の天理教
(4)世襲管長時代の天理教
2 死んだと思うて欲を放して神を助けてくれ――金光教における教団論の形成と宗教伝統の革新 【福嶋信吉】
(1)伝統の形成と教団の形成
(2)教団の自覚と「昭和九・十年事件」
(3)教団とは何か――教団改革と宗教伝統の革新
3 女性の自立と新宗教――修養団捧誠会「東京ミセス」の場合 【薄井篤子】
(1)修養団捧誠会における女性
(2)新しい運動としてのミセスのつどい
(3)時代のなかのミセス――自立と連帯と
4 新宗教における「カリスマ的教祖」と「カリスマ的組織」――真如苑と創価学会を比較して 【ジュマリ・アラム】
(1)異なる二つの教祖タイプ
(2)カリスマ的教団と組織の仕組み
(3)カリスマ的新宗教の組織原理
5 新宗教
内容説明
林立する新宗教教団と多発する宗教「事件」…。現代社会にとって教団とは、宗教とは一体何なのか?近・現代の日本の新宗教を照射し、これまで教団が果たしてきた「支配と従属」の関係と、その権威主義の根源、そしてそこからの信徒の「自立」の可能性を模索する気鋭の論文集。
目次
序章 宗教教団と自立
第1章 近代日本の天皇制国家と天理教団―その集団的自立性の形成過程をめぐって
第2章 死んだと思うて欲を放して神を助けてくれ―金光教における教団論の形成と宗教伝統の革新
第3章 女性の自立と新宗教―修養団捧誠会「東京ミセス」の場合
第4章 新宗教における「カリスマ的教祖」と「カリスマ的組織」―真如苑と創価学会を比較して
第5章 新宗教の大衆自立思想と権威主義―昭和期の教団を中心に