内容説明
「存在」とは何か。「存在する」という言葉によって、我々は一体何を言おうとしているのか。この古代ギリシャ以来の哲学の根本問題、難攻不落の「永遠のアポリア」(超難問)に対して、独自の理論構成によって、明快な「解答」を提示する。真に独創的な体系的モノグラフィーである。
目次
序論―「存在」概念史の概観
「存在」概念の解明―存在文・存在否定文のパラフレーズ
認識対象
認識水準
「何が存在しないのか」について
存在しない対象の指示(あるいは、認識)と認識水準
「ユニコーンは存在しない」という文と「何もの“いかなるx”もユニコーンではない」という文について
一般名辞を主語とする存在否定文の理解についての分析
一般名辞を主語とする存在文の理解についての分析
単称名辞を主語とする存在否定文の理解についての分析
単称名辞を主語とする存在文の理解についての分析
論理的矛盾を内含する対象と「存在」概念
「円い四角」に関する一考察
「存在」の一義性
「存在」の述語的性格
「存在」という概念の解明に関する補足説明
「存在」概念に関する未解決の三つの基本問題についての私の解答
本書における前章までの内容の要約
結び
著者等紹介
小林誠[コバヤシマコト]
1958年埼玉県に生まれる。1982年慶應義塾大学経済学部卒。現在、著述業、哲学研究者。日本哲学会、日本科学哲学会、日本法哲学会、会員。専攻は哲学(哲学的価値論、存在論、意味論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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