内容説明
ひな祭りは、古代中国の上巳の節供が、日本に伝わる祓いの行事と結びついたものといわれています。初めは紙で作られていた人形ですが、次第に精巧なものへと変化し、流していたものが飾られるようになっていきました。官女や五人ばやし等を段飾りにするようになったのは、江戸時代中期以降だといわれています。時代と共にその姿を変えていったひな祭り。この絵本は、人形にけがれを移し、その年の無事を願うひな祭りの精神を今の子供たちに伝わるよう創作したものです。
著者等紹介
瀬尾七重[セオナナエ]
東京都生まれ。立教大学文学部卒業。「ロザンドの木馬」(講談社)で講談社児童文学新人賞佳作を、「さうよなら、葉っぱこ」(講談社)で日本児童文芸家協会賞を、「さくらの花でんしゃ」(PHP研究所)でひろすけ童話賞を受賞。他の作品に「だれのしわざ?」(旺文社)「しぐれ山のひみつ」(教育画劇)等、多数ある
岡本順[オカモトジュン]
1962年愛知県生まれ。絵本作品に「ふっくらふしぎなおくりもの」(ポプラ社)「クマの子太郎」(佼成出版社)「どうぶつえほん」シリーズ(偕成社)、さし絵作品に「中学生日記」シリーズ(ポプラ社)「コロッケ天使」(学研)「ぼくたちJ2スペシャル!」(童心社)等、多数ある
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感想・レビュー
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Kawai Hideki
69
雛人形の由来を昔話仕立てで紹介する絵本。父母をなくした三人の兄と妹の物語。妹の子守を三男に押し付けて、長男と次男は気ままな生活。妹が病気になっても長男と次男は無視。三男だけがつきっきりで看病。すると妹が持っていた木切れの人形が動き出し、妹の熱を自分に移して川に流せと言いだす。娘は、三男の優しさと、かしこまって座る木切れの人形にいたく感動したらしく、「三郎次が良かった」「この人形がすごい」と繰り返していた。「この人形のように、あなたのお雛様も、あなたを病気から守ってくれるんだよ」と言うと神妙な顔をしていた。2017/02/20
山田太郎
49
娘の感想・・・おはなの髪型がかわいい お父さんの感想・・・絵がかわぐちかいじの劇画みたいだな。 兄二人は人間性悪いな。2015/06/23
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
38
ひな祭りにお雛様を飾る、流し雛の始まりの由来について書かれた絵本。優しい絵がピッタリだが、長男・次男の非道さにムカついた。2023/03/11
小夜風
31
【小学校】結構創作が入っているのかな?とは思うけど…知らなかった~。お雛様って平安貴族のお人形遊びの延長だと思っていました。2015/02/23
たーちゃん
28
幼稚園に立派な雛飾りがあるようで、ひな祭りも近いので借りてきました。木の人形はきっとこの女の子が大切に大切にしていたから身代わりになってくれたのでしょうね。息子は「この人形すごいね!」と言っていました。2022/02/15