出版社内容情報
エディアカラ紀からはじまった本シリーズは、足かけ4年余りをかけ、10冊目の第四紀をもって大団円を迎えました。今回の『生命史図譜』は、「古生物シリーズ」の総まとめとなります。シリーズ第1~10巻に登場する復元イラスト付き生物を、カタログ的に紹介。系統ごとに再編纂してあるので、古生物ごとの進化過程を、視覚的に理解するができます。また、書籍刊行後に発表された重大な研究成果も網羅し、古生物情報のアップデートや復元イラストの更新、新イラストの追加も行いました。さらに、第1~10巻までの総索引も完全網羅。シリーズ全体を総括する1冊としてお楽しみください。
目次
第1部 生命史図譜(海綿動物;刺胞動物;棘皮動物;脊索動物;脊椎動物;腕足動物;軟体動物;鰓曳動物;有爪動物;節足動物 ほか)
第2部 シリーズ総索引
著者等紹介
土屋健[ツチヤケン]
オフィスジオパレオント代表。サイエンスライター。埼玉県生まれ。金沢大学大学院自然科学研究科で修士号を取得(専門は地質学、古生物学)。その後、科学雑誌『Newton』の記者編集者を経て独立し、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
更紗蝦
23
2013~2016年に刊行された『古生物ミステリーシリーズ』計10巻の“別冊”という位置付けの本です。シリーズに登場したイラストが分類順に掲載されているので、見ているだけでも楽しいですが、シリーズ刊行中に発表された古生物関係の新情報(2016年のニュースが多いです)がコラムとして掲載されており、古生物学の日進月歩ぶりが分かります。特に旧情報と新情報の差に驚いたのは91ページの「アトポデンタトゥス」の復元図です。2017/10/30
鯖
19
色鮮やかなパステルカラーの蛍光色に彩られた宝石の国にでてきそうな軟体生物。メダカみたいな6.5㎝のシーラカンスの仲間ポロプテレギルス。2mの両生類は尾が邪魔で生きるのがしんどそう。肋骨をひろげて、カマキリが羽根を広げて飛んでるみたいな姿の、翼を作った20㎝のイカロサウルス。1.6mのウォンバットはさすがに可愛いの前に、逃げなきゃと命の危険を感じる。どれもこれも面白かった。2019/12/15
えすてい
9
全10巻の登場生物のイラスト付き総集編かつ索引でもあるが、全10巻刊行中に古生物の新発見や新説が相次いで発表され、既刊の記述を「補正」するところもいくつもある。この最後の巻を読んで、初めて全10巻の地球生命の進化の歴史と躍進・絶滅を俯瞰することができる。改めて、良シリーズで全館読む価値が大いにあるものだった。楽しいものだった。古生物はやはり興味が尽きない不思議な存在である。2019/06/12
りょうけん
9
いやはやなんとも実に驚きの本である。絵がとてもナイスなのと、ツチケンさんの解説が砕けた感じで学術っぽくなくて良い。小説ばかりではなく、この様な教養が身に付く気分的本もどしどし読もう! そして博物館の見学に行こう。僕わこの再来週あたり国立科学博物館(上野)に行く予定です(^o^) すまぬ。m(_w_)m 2017/12/07
5〇5
8
本書は、古代ミステリーシリーズ全10巻の集成版ともいえる一冊です。エディアカラ紀から第四紀までの古生物たちを俯瞰するにはもってこいですね。6億年に渡る時の流れを、生物たちの進化で感じられます。表紙の写真は、2016年に報告された琥珀の中に閉じ込められた恐竜の尾の一部です。羽毛がはっきりと残されています。このような最新の情報も盛り込まれています。2017/09/14