内容説明
レアなメタルと言うわりに身近なハイテク機器のほとんどに使用されている。携帯電話、パソコン、自動車、宝飾品…現代産業における「米」が鉄ならば、レアメタルは「ビタミン」と言えよう。そんなレアメタルの形成メカニズム、分布や産業そして将来や環境問題について地学的観点から解き明かす。
目次
第1章 レアメタルとは何か―なぜ、どこが“レア”なのか?
第2章 地球の誕生とレアメタルの形成―マクロな視点から地球との関係を整理する
第3章 レアメタルのモトを探る―地質はレアメタルの“履歴書”である
第4章 世界におけるレアメタルの分布―国土とレアメタルの意外な関係
第5章 レアメタルと海底鉱物資源―眠れる大物は海底に潜む
第6章 レアメタルを活用する産業―貿易立国・日本としてはとくに重要
第7章 レアメタルの将来―その特殊性から、開発と確保に独自の施策を要する
第8章 レアメタルと環境問題 エコロジカルリュックサック―資源を活用する上で避けられない“環境負荷”
付録1 元素と周期表
付録2 資源確保指針―平成20年3月28日閣議了解
著者等紹介
福岡正人[フクオカマサト]
1950年福岡県福岡市生まれ。山口大学工学部資源工学科・同大学院工学研究科資源工学専攻修士課程を修了後、九州大学大学院理学研究科地質学専攻博士課程に進学、マンガン鉱物・鉱床を研究、のち同助手に採用、同大学理学博士。その後、広島大学総合科学部に移り、同助教授を経て教授、現在は改組新設された大学院総合科学研究科環境科学部門の教授。出身の山口大学工学部資源工学科は改組の結果、現在は消滅。また九州大学理学部地質学科も改編により地球惑星科学科となり、鉱床学分野は現在事実上消滅。しかし、鉱床学と資源論にこだわり続け、『地球資源論』の講義を行い、『地球資源論研究室』というWebサイトを開設して情報を発信し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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