3・11メルトダウン―大津波と核汚染の現場から JVJA写真集

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  • サイズ A5判/ページ数 158p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784773635072
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0036

内容説明

メルトダウンは原発だけにとどまらない。「1000年に一度」の大津波とその後の核汚染で人々の日常も、また家畜やペットの生命もメルトダウンした。フリーの映像ジャーナリストたちが被災者とともに怒り、一個の人間として大津波と放射能汚染に向き合おうとした、現場の苦悩の記録。

目次

グラフページ(鬼哭啾々―大津波の現場から;放射能飛散―核汚染の現場から;全村避難―飯舘村の苦悩に寄り添う)
緊急座談会 3・11 日常から非日常の被災地へ
特別寄稿 地に墜ちた核の「安全神話」(ガバン・マコーマック(オーストラリア国立大学名誉教授))

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

298
日本ビジュアル・ジャーナリスト協会所属の11人が撮った被災地の写真集。震災の翌日の壮絶な光景や、避難所の様子、あるいは育ててきた牛との涙ながらの別れなどを収録。また、写真では無人と化した浪江町の絵でしか表現できないが、「あとがき」は残留放射能の怖さを次のように伝える。「チェルノブイリ原発で、セミパラチンスク核実験場で…通用していた放射能測定器の針が双葉町では振り切れてしまう。」と。その時の被災地はもちろんだが、私にはその後の被災地の様子が重い。せっかく生き残ったのに生活基盤を失ってしまったのだから。2018/02/22

出世八五郎

13
2011年7月15日初版発行。311から半年以内に出版されているが、改めて想起し忘却してはいけないと思った。2008年リーマン・ショックも2011年311も最近起こったことのように思えるが、あれから7年も経過している・・・。東北は現在どうゆう状況なのだろうか?そのようなレポートがTVであってもいいと思うが、如何せんTVはあまり見ない。本書はページ大半が写真集であり、巻末に取材した者同士の対談が収録されている。確かにあの時は恐かった。客先に出向いたら、全員で西に避難することの検討をしていたし・・・嗚呼2018/08/21

tono

5
私の友人は、震災後数年で白血病を発症し、40になるかならぬかでこの世を去った。被曝による影響の有無は定かでない。しかし誰がそうではないと言い切れるのだろう。放射線は無味無臭の上、強烈な傷痕を人体に残す。それにしてもチェルノブイリで通用していた線量計が振り切れるとは。 表紙の写真は出荷を停止された原乳の、狂気すら感じさせる青き光。 東日本大震災は紛れもなく天災だ。そして人災というにはあまりにも重い悲劇が大きく横たわる。 率直な感想が許されるならば巻末の座談はやや蛇足。震災直後の興奮が書かせたか。2018/03/05

EYES

5
これが日本で起きたことなのか、本当に現実なのか、余りにも悲惨な光景の写真に驚いてしまうばかり。フリーランスのジャーナリストの方々の対談、事実が隠されないように立入禁止区域に入っても取材すべきという方と記者が入る事で住民も安易に危険な地域に入ってしまう恐れがあるので入るべきではないという方と、私はどちらがいいか悩んでしまう。ただ記者の方々が自分の放射能汚染を承知で取材する姿には頭が下がる思いだ。対談の後に書かれていた外国人のジャーナリストの方の1945年と2011年広島長崎の原爆と東日本大震災を天皇を絡めて2011/11/10

なえ

3
震災直後、情報源として信頼をよせていたフリーのフォトジャーナリストたちによる本書。森住氏ほか数名は過去に核や原発事故の被害を取材した経験があり、なにしろすぐに被災地へ飛んだ。命の重みを感じさせる写真の数々。津波の脅威には言葉を失うばかりだ。原発事故当時をふりかえる座談会は必読。進歩の過程で哲学を容易に棄て去り、暴走する、現代科学の非人間的なありかたに彼らは憤る。そして、事故の被害を風化させず自分のこととして想像する大切さを強調する。飯舘の動物たち、鎮魂のため被災地を巡る若いお坊さんの写真が印象的。2012/01/05

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