内容説明
精神分析の理論と臨床を包括的に学べるテキストである。2部から成る本書は、第1部(理論)ではマーガレット・マーラーの分離個体化理論を中核に、フロイト父娘をはじめとする自我心理学者の業績を総括し、自我心理学がいかにして対象関係理論になったかを示し、対象関係の用語で構造の性質を説明する。第2部(技法)では、現代精神分析の包括的な技法論を展開し、治療者が患者の治療的要求に応えられることを事例を通して解説する。
目次
第1部 理論(自我心理学の基礎と発展;葛藤理論、欲動理論、自我心理学的対象関係論;ハルトマンの貢献;ハルトマンと共同研究者の貢献;エルンスト・クリスの貢献 ほか)
第2部 技法(記述的発達診断と発達の支点;精神分析と心理療法の差異;分析治療の開始について;治療開始の実際問題;解釈できる転移と解釈できない転移 ほか)
著者等紹介
馬場謙一[ババケンイチ]
1934年、新潟県に生まれる。東京大学文学部、慶應義塾大学医学部卒業。斎藤病院勤務。ゲッチンゲン大学研究員、群馬大学、横浜国立大学、東京学芸大学連合大学院、放送大学、中部大学の教授を経て、現在、南八街病院勤務
篠原道夫[シノハラミチオ]
東洋英和女学院大学人間科学部教授。一橋大学社会学部卒。横浜国立大学大学院教育学研究科(修士課程)修了。群馬大学教育学部助教授、東洋英和女学院大学助教授などを経て2009年より現職。臨床心理士。第8回河合隼雄賞(日本箱庭療法学会奨励賞)を受賞
岡元彩子[オカモトアヤコ]
津田塾大学英文科卒、横浜国立大学大学院教育学研究科(修士課程)修了。東京の精神科クリニックにて心理療法に従事するほか、横浜国立大学、共立女子大学、放送大学にて非常勤講師、学生相談室カウンセラーをつとめる。現在、公益社団法人家庭問題情報センター職員。臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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