ヒルガード分割された意識―“隠れた観察者”と新解離説

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ヒルガード分割された意識―“隠れた観察者”と新解離説

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  • サイズ A5判/ページ数 455p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784772412858
  • NDC分類 145
  • Cコード C3011

出版社内容情報

『ヒルガードの心理学』で高名な著者の,解離性障害についての代表的著作であり,欧米ではヒルガードの研究の精髄と評されている。

 本書は,大著『ヒルガードの心理学』で高名な著者による,解離説についての代表的著作であり,欧米ではヒルガードの研究の精髄と評されたものである。
 解離性障害の現象形態には,憑依状態,遁走,健忘,夢遊症,多重人格,ヒステリーなど多様なものがあり,近年特に米国において,多重人格(解離性同一性障害)の症例が夥しく報告されている。実験心理学の泰斗ヒルガードは催眠を切り口にして解離現象に取り組み,わが国ではほとんど知られていない「隠れた観察者」現象を明らかにした。その上で,ウィリアム・ジェームズ,ジャネ,フロイトから今日の認知心理学に至る心理学のさまざまな流れを俯瞰し,ジャネの解離説に対して新解離説を唱えた。思考と行動の多重制御に関するそのエビデンス・ベイストな考察は,臨床家,理論家を問わず,人間の心に関心を有するすべての人たちに新たな見方を迫るものである。

増補版への序
第一章 分割された意識と解離概念
第二章 憑依状態,遁走,多重人格
第三章 催眠性年齢退行
第四章 健忘と抑圧
第五章 夢,幻覚,想像
第六章 筋肉運動の随意的制御と不随意的制御
第七章 自動書記と分割された注意
第八章 催眠にかかる人と催眠経験
第九章 催眠下の分割された意識――〈隠れた観察者〉
第十章 催眠にかかった人は隠れた観察者をどのように認識し,解釈するか
第十一章 分割された意識に関する新解離説
第十二章 より広い領域での新解離
付録 催眠反応性の測定
増補:隠れた観察者現象/経験していない術後疼痛の取り戻し/催眠性無痛の代替説/自我状態と多重人格/解離と認知心理学

【著者紹介】
著者紹介
アーネスト・ロピケット・ヒルガード(Ernest Ropiequet Hilgard)
1904年,米国イリノイ州ベルビルに生まれる。イリノイ大学で化学工学を学んだあと,心理学を学ぶためにイェール大学に移り,そこで条件づけと学習の問題に取り組み,1930年にPh.Dを取得した。1933年には夫人で精神科医のジョセフィーンとともにスタンフォード大学に移り,1969年まで教授。心理学部の学部長や大学院の研究科長を勤め,在職中,彼の活動によってスタンフォードの心理学部は全米一のレベルに引き上げられたともいわれる。1949年,米国心理学会の会長。
心理学のほとんどすべての領域に関心をもったが,初期には学位論文とも関連して,1940年,『条件づけと学習』(D・G・マーキスとの共著),1948年,『学習の理論』(第4版よりG・H・バウアーとの共著)を著し,実験心理学の分野で,名声を世界に馳せた。一方で,心理学への包括的な関心から1953年に著した『心理学入門』は改訂を重ね,のちにヒルガードの名を冠されて『ヒルガードの心理学』とされ,現在は第15版が世界的に読まれている。
1950年代からは,催眠および意識状態の研究でさらに有名となる。1957年,スタンフォードで精神医学の臨床教授だったジョセフィーンとともにスタンフォード催眠研究所を設立し,催眠を科学的で客観的なものにすることに腐心した。A・M・ワイツェンホッファーとともに作成したスタンフォード催眠感受性スケールは,催眠に関する研究の標準化に役立った。1965年,『催眠感受性』("The Experience of Hypnosis")を著し,催眠による痛みの軽減や催眠による難聴に関する研究を続け,1975年,『痛みの心理学』("Hypnosis in the Relief of Pain",ジョセフィーンとの共著),また1977年,本訳書の原書初版“Divided Consciousness”を著した。1970年代,国際催眠学会の理事長を勤めた。
研究生活の前半における条件づけの研究と後半における催眠の研究は,人間の思考や行動における制御機構(ひいては自由意志)の研究という点で一貫している。
1969年にスタンフォードを定年退職し,名誉教授となったが,催眠研究所の所長は1979年まで続けた。数々の受賞歴のうちには,the American Psychological Association's Distinguished Scientific Contribution Award(1969年),the American Psychological Foundation's Gold Career Award(1978)などがある。1984年には全米科学アカデミーからNAS Award for Scientific Reviewingを授与された。全米科学アカデミー,米国芸術科学アカデミー,全米教育アカデミー,米国哲学協会の一員。2001年に逝去。


訳者略歴
児玉憲典(こだまけんすけ)
 1944年,東京都に生まれる。1974年,早稲田大学大学院心理学専攻博士課程修了。医学博士。杏林大学医学部心理学教授,精神神経科学併任教授を定年退職後,現在,同医学部客員教授。専攻は臨床心理学。臨床心理士。
 訳書に,S・タラチョウ『精神療法入門』(川島書店),P・C・ホートン『移行対象の理論と臨床』(金剛出版),P・ブロス『息子と父親』(誠信書房),M・プリンス『失われた私をもとめて』(学樹書院),K・ダルトン『PMSバイブル』(学樹書院)などがある。

内容説明

本書は、大著『ヒルガードの心理学』で高名な著者による、解離説についての代表的著作であり、欧米ではヒルガードの研究の精髄と評されたものである。

目次

分割された意識と解離概念
憑依状態、遁走、多重人格
催眠性年齢退行
健忘と抑圧
夢、幻覚、想像
筋肉運動の随意的制御と不随意的制御
自動書記と分割された注意
催眠にかかる人と催眠経験
催眠下の分割された意識―“隠れた観察者”
催眠にかかった人は隠れた観察者をどのように認識し、解釈するか
分割された意識に関する新解離説
より広い領域での新解離
催眠反応性の測定
補遺

著者等紹介

ヒルガード,アーネスト・ロピケット[ヒルガード,アーネストロピケット][Hilgard,Ernest Ropiequet]
1904年、米国イリノイ州ベルビルに生まれる。イリノイ大学で化学工学を学んだあと、心理学を学ぶためにイェール大学に移り、そこで条件づけと学習の問題に取り組み、1930年にPh.Dを取得した。1933年には夫人で精神科医のジョセフィーンとともにスタンフォード大学に移り、1969年まで教授。心理学部の学部長や大学院の研究科長を勤め、在職中、彼の活動によってスタンフォードの心理学部は全米一のレベルに引き上げられたともいわれる

児玉憲典[コダマケンスケ]
1944年、東京都に生まれる。1974年、早稲田大学大学院心理学専攻博士課程修了。医学博士。杏林大学医学部心理学教授、精神神経科学併任教授を定年退職後、現在、同医学部客員教授。専攻は臨床心理学。臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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とも

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大学の心理学の教科書で有名なヒルガードの本。実験心理学の手法で、様々な催眠の研究をした集大成。9章からが本番で、それまでは本番を裏付けるデータと実験を提示してある。観察された「隠れた観察者」がとても興味深かった。催眠や解離を実験で観測するためには読んでおきたい一冊。2022/08/01

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