目次
「自分とは何か」―「自我の社会学」の課題
「鏡に映った自我」―鏡としての他者
自己と他者―自我の社会性
「他者」の二つのタイプ―「親密な他者」と「疎遠な他者」
自我の形成―「役割取得」
「ホモ・ソシオロジクス」―受け身的、消極的「人間」像
相異なる他者の期待―「役割コンフリクト」
レッテル貼りされる自我―「ラベリング」
表現する自我/表現される自我―自己表現
変容する自我―ケータイする自分、ネット上の自分
見せる自我/見られる自我―「外見」による自己表現
演じる自我/装う自我―「印象操作」
他者の期待から離れる自我
新しい自我の形成―「役割形成」
物語る自我―自我の構成
創発的に内省する自我―「自我の社会学」の展開
著者等紹介
船津衛[フナツマモル]
1940年2月東京生まれ。1958年3月静岡県立下田北高卒業。1962年3月東北大学文学部(社会学専攻)卒業。1967年3月東北大学大学院文学研究科博士課程(社会学専攻)単位取得修了。山口大学専任講師、同助教授、大阪市立大学助教授、東北大学助教授、同教授、東京大学大学院教授、東洋大学教授、放送大学教授を経て、放送大学客員教授、博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風竜胆
4
本書を読んでもう一つ感じたのは、「社会学」というものの裾野の広さだ。この内容は、「心理学」といっても通用するだろう。こういったことも、「社会学」の研究範囲に含まれるということには少し驚いた。 2011/04/24
まあい
1
ミードやブルーマーなどを軸に、社会学的な自我を理論的に研究してきた著者による入門書。さまざまな他者によって自我が形成されるが、だからといって主体性をまったく見落としてはいけない。そのバランスが重要になる。読みやすくコンパクトだが、扱われる領域は幅広い。個人的には「一般化された他者」「自己表現の社会化」「インティメート・ストレンジャー」などに関心が湧いた。2017/05/30