女性兵士という難問―ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学

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女性兵士という難問―ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学

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  • サイズ 46判/ページ数 295p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784766428353
  • NDC分類 390
  • Cコード C3036

出版社内容情報

女性兵士は男女平等の象徴か?

戦争や軍隊は、どのような男性や女性によって担われ、

いかなる加害/被害関係を生起させているのか。

既存のジェンダー秩序を自明のものとすることなく、批判的に検証する。





21世紀に入り、世界中の軍隊で、女性兵士は数を増し、

その役割を拡大させつづけている。

しかし、この現象を単純な男女平等の進展と解するべきではないこと、

フェミニズムにとって女性兵士は難問として存在するのであり、

さまざまな立場がありうることは言うまでもない。



本書では、この20余年のあいだに起こったさまざまな変化を踏まえつつ、

女性兵士が果たすことを求められてきた役割とその効果に着目し、検証していく。



本書を貫く主張の一つは、戦争・軍隊を批判的に解剖するにあたって、

「ジェンダーから問う」という視角が不可欠である、ということである。

男らしさや女らしさといった観念の操作は、軍事化を推し進め、戦争を首尾よく遂行する際の要である。

一方で、軍隊も戦争も、女性たちに依拠することを必ず必要としており、

彼女たちの経験から現象を見つめることは、その男性中心性を明らかにするうえで

欠かすことのできない作業である。



本書は、「ジェンダーから問う」ことが、戦争・軍隊を批判的に考察するうえでいかに重要なのか、

この視点を有することで見えてくる風景を描くことにより示していく。

内容説明

21世紀に入り、世界中の軍隊で、女性兵士は数を増し、その役割を拡大させつづけている。しかし、この現象を単純な男女平等の進展と解するべきではないこと、フェミニズムにとって女性兵士は難問として存在するのであり、さまざまな立場がありうることは言うまでもない。本書では、この20余年のあいだに起こったさまざまな変化をふまえつつ、女性兵士が果たすことを求められてきた役割とその効果に着目し、検証していく。本書を貫く主張の一つは、戦争・軍隊を批判的に解剖するにあたって、「ジェンダーから問う」という視角が不可欠である、ということである。男らしさや女らしさといった観念の操作は、軍事化を推し進め、戦争を首尾よく遂行する際の要である。一方で、軍隊も戦争も、女性たちに依拠することを必ず必要としており、彼女たちの経験から現象を見つめることは、その男性中心性を明らかにするうえで欠かすことのできない作業である。本書は、「ジェンダーから問う」ことが、戦争・軍隊を批判的に考察するうえでいかに重要なのか、この視点を有することで見えてくる風景を描くことにより示していく。

目次

第1部 ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学(ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学;戦争・軍隊の男性(性)研究 ほか)
第2部 女性兵士という難問(女性兵士を取りまく困難;女性兵士は男女平等の象徴か? ほか)
第3部 自衛隊におけるジェンダー(カモフラージュされた軍隊―自衛隊とグローバルなジェンダー主流化;ジェンダー化される「ポストモダンの軍隊」―「新しさ」をめぐり動員される女性性/男性性 ほか)
第4部 米軍におけるジェンダー(アメリカにおける軍隊の女性の今;軍事化される「平等」と「多様性」―米軍を手がかりとして)
第5部 戦争・軍隊と性(戦争・軍隊と性―『兵士とセックス』を読む;戦争と性暴力―語りの正統性をめぐって ほか)

著者等紹介

佐藤文香[サトウフミカ]
一橋大学大学院社会学研究科教授。1995年慶應義塾大学環境情報学部卒、1997年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了、2000年同博士課程単位取得退学。2002年博士(学術)(慶應義塾大学)。中部大学人文学部専任講師、一橋大学大学院社会学研究科助教授・准教授を経て、2015年同研究科教授。専門分野はジェンダーの社会理論・社会学、戦争・軍隊の社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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榊原 香織

70
ジェンダー研究、自衛隊における女性、の研究してる人なんているんだなあ、と。 かなり難しい。研究書です。 1990年代には、ワインレッド作戦、として女性自衛官をミスコンテストに出す広報戦略が行われたそうですw バブルの頃かな2022/11/22

Nobuko Hashimoto

27
今年の共同研究の参考に。女性兵士、自衛隊についての長年の研究から最新の動向までをまとめたもの。先行研究を丁寧に説明してあり、論点が整理されていて参考になった。日米の軍隊のあり方や存在意義、動向を中心に論じてあり、欧州、とくに東欧諸国の軍事や軍隊の存在意義やありよう、国民の戦争への危機感などとの相違を感じた。2022/10/17

13
よく知らない分野の本だったので難しかったですが、なんとか読み終えました。面白かったです。2022/09/08

古本虫がさまよう

9
「日本のフェミニストたちにとって、自衛隊の『女性兵士』研究は歓迎されざるもの、むしろ、警戒すべきものだった」という。「ある女性史の大家は『日本のフェミニズムの一角に女性兵士論が登場したことは遺憾だ』とはっきり書いた。女性学の雑誌では、わたしの論文を掲載するならば自分は編集委員を辞任する、と言った人もいた」という。学術会議の主要(共産党系)メンバー並みの極端な「軍事アレルギー」をもっているフェミニズム研究者が多々いたわけだ。学問領域にタブーなどないというのが研究者のイロハだろうに……。 2022/09/06

owlsoul

6
「男の聖域」とされる軍隊。そこに女性が参入することはフェミニストの間でも賛否が分かれているらしい。軍隊は「男性神話」によって駆動される組織であり、それ故に女性や同性愛者は排除され、戦地では兵士による性暴力が頻発する。国際的な潮流としては、侵略ではなく平和維持を目的とした「ポストモダンな軍隊」の構築が叫ばれており、その概念には女性兵士の存在が不可欠だ。しかし、著者の目にはそのような潮流も、フェミニズムの知を利用した帝国主義の再来に見える。女性の軍事化、または軍隊の女性化。それは世界にとって望むべきことなのか2022/10/09

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