出版社内容情報
政治参加を実現していく若者の育成がここにある
デンマークの若者が政治参加のベースとしての対話と政策提言の発信方法を学ぶ過程を明示し、これからの日本の若者の政治参加の可能性や課題を提言する。
デンマークにおいて、対話型民主主義は学校教育や学校外教育、生涯教育における基本理念となっており、人々は対話の理念やスキルを幼いころからその後の人生まで継続して学ぶ。本書では、地方自治への参加という意味での若者の「政治参加」に焦点を当て、デンマークのユースカウンシルの事例を通して地方自治体との協働や若者の政治参加の課題に迫る。
18歳成人となったいま、これからの若者の政治参加は、真剣に取り組むべき課題である。
本書は、他者の意見を聞き、議論をし、協議によって打開策を大人社会にむけて提言できる若者を育てるには、大人の支援が必要であることを示唆している。日本での取り組みの大きなヒントとなる書である。
内容説明
デンマークにおいて、対話型民主主義は学校教育や学校外教育、生涯教育における基本理念となっており、人々は対話の理念やスキルを幼いころからその後の人生まで継続して学ぶ。本書では地方自治への参加という意味での若者の「政治参加」に焦点を当て、デンマークのユースカウンシルの事例を通して、地方自治体との協働や若者の政治参加の課題に迫る。
目次
若者の政治参加の課題
第1部 デンマークの歴史・思想・教育とユースカウンシルの概要(デンマークの民主主義を支える思想―グルントヴィとハル・コック;デンマークの学校教育;デンマークの若者団体とユースカウンシル;ユースカウンシルの歴史的展開―1980年代以降の政策提言と地方自治体の取り組み)
第2部 3市におけるユースカウンシルの調査から(事例研究の方法と分析枠組み;伝統型:「生活形式」の伝統の継承―バレロップ市のユースカウンシル;ソーシャルメディア型:フェイスブックを介した「生活形式」―グロストロップ市のユースカウンシル;議会型:議会制と「生活形式」の折衷―オーフス市の「子ども・若者議会」)
多様な若者の政治参加の可能性
著者等紹介
原田亜紀子[ハラダアキコ]
広島大学教育開発国際協力センター研究員。博士(教育学)。1971年東京生まれ。1996年東京学芸大学大学院教育学研究科修了(修士)、同年慶應義塾高校非常勤講師、1997~2022年慶應義塾高校教諭(社会科・公民分野)、2022年4月より現職。2019年東京大学大学院教育学研究科学校教育高度化専攻博士課程修了。2002~2004年デンマーク・コペンハーゲン大学客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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