出版社内容情報
何が引き継がれ、何が新しいのか
人、地域、時代の狭間を運動し、テクストは万華鏡のように異なる諸相を見せ続ける。
その側面を多角的に捉える論文集。
テクストという語は「織り上げられたものtextum」という原意をもち、言葉で表現されたものに加え、図像、モチーフ、工芸品なども射程に捉える。それは常に元と同じではありえず、連なりながら新しい「伝統」を紡ぐ。
本書では、キリスト教・イスラーム文化圏を対象として、言葉が、モノが、いかに産出され、複製され、受容され、そして伝播していったのかを辿り、伝統のダイナミズムを明らかにしていく。第一線の研究者たちによる論文集。
内容説明
テクストという語は「織り上げられたものtextum」という原意をもち、言葉で表現されたものに加え、図像、モチーフ、工芸品なども射程に捉える。それは常に元と同じではありえず、連なりながら新しい「伝統」を紡ぐ。本書では、キリスト教・イスラーム文化圏を対象として、言葉が、モノが、いかに産出され、複製され、受容され、そして伝播していったのかを辿り、伝統のダイナミズムを明らかにしていく。第一線の研究者たちによる論文集。
目次
1 書物と信仰(西洋中世における説教術書の伝統生成―説教術書は制度的ジャンルか;vita mixtaの伝統と中英語宗教文学;Ancrene Wisseの系譜とThe Tretyse of Loue(1493))
2 神と救済(中世後期イングランドの俗語神学と救済論;中世後期における義認論の構図と言説―facere quod in se estをめぐって)
3 権力とイメージ(ハインリヒ獅子公の誕生―新たな統治者像の生成と伝統;ペルシアの画論における伝統形成―中国、ヨーロッパとの比較から)
著者等紹介
赤江雄一[アカエユウイチ]
慶應義塾大学文学部教授。リーズ大学中世研究所博士課程修了。専門は西洋中世史
岩波敦子[イワナミアツコ]
慶應義塾大学理工部教授。ベルリン自由大学Dr.Phil.博士号取得。専門はヨーロッパ中世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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