出版社内容情報
▼新興企業も投資家も健全に育つ市場へ
▼リスクに見合った値付けこそ「貯蓄から投資へ」を促す鍵である。
日本の新興企業のIPO(新規株式公開)では、公募価格で新株を購入した投資家が「高騰」した初値で売り抜き、多大な利益を得る現象がしばしば起こる。しかし、それほど人気の銘柄なら、なぜ公募価格が上がらないのか? そうすれば、上場する企業は、ビジネスを成長させるために、より多くの資金を調達できるはずなのに…。
本書は公募価格の「値付け」に着目して、この“不思議な” 現象の原因を明らかにし、日本の成長戦略に不可欠な証券市場改革に一石を投じる。
内容説明
新興企業も投資家も健全に育つ市場へ。リスクに見合った値付けこそ「貯蓄から投資へ」を促す鍵である。
目次
第1部 IPOの基礎知識―歪みを理解するために(IPOの仕組み;新興企業にとってのIPO ほか)
第2部 どのように歪みが生じているのか―データの提示(現行方式下の日本だけ突出して高いリターン;公開価格と初値のどちらに原因があるのか ほか)
第3部 なぜ歪みが生じているのか―原因解明の試み(解明すべき不思議な現象;日本型利益相反仮説 ほか)
第4部 IPO改革―歪みの解消に向けて(何をどう是正すべきか;新興企業も投資家も健全に育つ市場へ)
著者等紹介
金子隆[カネコタカシ]
慶應義塾大学名誉教授。1953年生まれ。1975年慶應義塾大学経済学部卒、80年同大学院商学研究科博士課程単位取得退学。慶應義塾大学商学部助手、助教授を経て1992年教授。2013~2015年商学部長兼大学院商学研究科委員長。専門はコーポレート・ファイナンス(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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