出版社内容情報
▼なぜ日本では電子投票が拡がらないのか?
▼選挙の現場におけるICT情報通信技術)活用を、「投票権保障」の観点から検討する。
そのうえで、選挙における情報技術活用のネックとなっている「壁」を具体的に分析し、ICT活用の将来を考える。
内容説明
近年の投票環境の向上方策に関わってきた著者が、「なぜ日本で電子投票が拡がらないのか」を分析し、そのネックになっている「壁」をあぶり出す。効率化だけではなく、「投票権保障」の視点から選挙のDX推進を考える一冊。
目次
視界不良にある電子投票の未来
第1部 電子投票をめぐる日本の選挙ガバナンス環境(中央集権的な国における分散管理型の選挙管理―ICT活用の課題とどこが関連するのか;選挙民主主義の歴史と選挙の公正―郵便投票・指定病院等の不在者投票から垣間見えるもの;選管事務局職員のICT活用に対する姿勢―選管事務局職員はICT活用に消極的なのか;ICT活用の足かせとなる情報セキュリティポリシー―自治体は有線至上主義に陥っているのではないか;電子投票に対する有権者の期待―電子投票化を望んでいる有権者はどの程度いるのか)
第2部 投票権保障の手段としての電子投票(投票弱者に対する投票権保障への注目―誰が有権者で、誰が投票弱者なのか;障がい者に対する投票権保障―総務省投票環境の向上方策等に関する研究会の議論を手がかりに;交通弱者に対する投票支援―誰もが投票弱者になる可能性を意識して;海外在留邦人に対する投票権保障―在外選挙におけるインターネット投票の実証実験を意識して)
行政効率重視から投票権保障重視へ―求められる視座の転換
著者等紹介
河村和徳[カワムラカズノリ]
東北大学大学院情報科学研究科准教授。1971年静岡県生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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