地中海圏都市の活力と変貌

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  • サイズ A5判/ページ数 332p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784766427431
  • NDC分類 230
  • Cコード C3022

内容説明

海が織りなす「都市のダイナミズム」。「偉大なる海」を交通の基盤とした地中海地域は、紀元前3千年紀から近世・近代に至るまで、人類史における先導的な都市文明の舞台でありつづけた。地中海圏都市の活力の源泉や様態、空間的・社会的な変化や発展について、各地域・時代で注目すべき都市と研究課題に照準を合わせて論じる。

目次

1部 都市の商人と交易ネットワーク(フェニキア人の海外ネットワーク―前1千年紀前半の地中海世界;古典期アテナイをとりまく商業ネットワークと奴隷の情報提供;帝政ローマ前期のアルル―地中海と内陸部が出会う都市;11‐13世紀におけるピサの海外活動に見る衝突と交流;中近世のローマの商人―「メルカトル」から「ボヴァッティエレ」へ;中近世ヴェネツィアの海上交易と代理人のネットワーク)
2部 都市における生産活動と調達(近世グラナダにおけるモリスコと絹;近世イスタンブルの祝祭を支えたモノとヒト;ピレネーから大西洋へ―近代揺籃期のバルセローナにおける絹産業の親方たちとその家族)
3部 変貌する都市の空間と社会(二つの中世ベルベル帝国とマラケシュ;オスマン朝期カーヒラ西郊の都市的発展―『マバーヒジュ』にみえるアズバキーヤ池南岸とルーク門地区;近世イスタンブルと母后ヌールバーヌー―ヴァーリデ複合施設の成立;ナイル河谷からみた「地中海の花嫁」―19世紀のアレクサンドリア)
4部 都市の権力と共存共生(古代ギリシアの通商都市―アテナイの双子都市ペイライエウス;合同生活圏のビザンツ帝国とコンスタンティノープル;中世スペインの辺境都市―暴力と共生とがせめぎあう場;15世紀エルサレム巡礼記にみえるマムルーク朝の都市社会―艱難辛苦の旅の背景;聖地エルサレムをめぐる攻防―占領と分断の現代史)

著者等紹介

神崎忠昭[カンザキタダアキ]
慶應義塾大学文学部教授。専攻は、ヨーロッパ中世史。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。1957年生まれ

長谷部史彦[ハセベフミヒコ]
慶應義塾大学文学部教授。専攻は、アラブ中近世史、中東都市社会史。1962年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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