内容説明
芸術家、美術愛好家、美術館、画廊、アートビジネスにかかわるすべての方へ。アート×法律の基本。
目次
アート・ローとは何か
美術品の盗難予防、デューデリジェンス
盗品・略奪品の取戻し
贋作美術品をめぐる紛争
贋作売買と画商の責任
美術商・画廊の法的義務
オークションハウスの活動と責任
美術館の機能と責任
美術館における特別展
美術の著作権の発生、存続、帰属〔ほか〕
著者等紹介
島田真琴[シマダマコト]
慶應義塾大学大学院法務研究科教授、弁護士(一橋綜合法律事務所)。1979年慶應義塾大学法学部卒業。1981年弁護士登録。1986年ロンドン大学ユニバーシティカレッジノートンローズ法律事務所、長島大野法律事務所勤務等を経て、2004年より現職。2005年から2007年まで新司法試験考査委員。2015年から2016年ロンドンシティ大学ロースクール客員研究員、2018年より同大学名誉客員教授。英国仲裁人協会上級仲裁人(FCIArb)。専門:国際商取引一般、国際訴訟及び国際仲裁、アート法、イギリス法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つーちゃん
1
ザ教科書。 法学初心者にもわかるように解説をしてあるが、やはり教科書な感じは否めない。 ただし、判例を読むのは面白い。 そりゃそーだ、と思ったり、 これは理不尽!と思ったり。2021/06/26
アムア
1
アート業界でどんなときに揉めやすいのかが分かる、窃盗、贋作、売買取引、ギャラリーとアーティスト間の契約などなど。海外含めた法律の紹介や、弁護士の視点から見たアート業界はまた違って見える。 本書の全編が役立つ人はほぼいないと思うが、一部がかなり役立つ人は多いだろう。アートに関連がない人はほぼ手に取らない本であると思うが、アート業界があまり分からない人は「アートインダストリー」を読んだ後に本書を読むのが良さそう。2021/05/01
nakaji47
0
法律の実務的な内容なんですが古今東西の美術関連の事件が出てきて凄く興味深い。ケーススタディも具体的で法律に詳しくないと読むのに時間が掛かりますが、それでも有名な事件とかも解説してくれるので最後まで面白く読めました。2022/08/21
Fingol
0
アートに関係する法律って本当に難しい。 アートは性能を保証する類のプロダクトではなく、形態や材料も多岐にわたる。 このアートに関する法律的解釈は難しいに決まっている。 購入したアートが贋作だった場合は誰が補償してくれるのか?もし戦時中に奪われたアートを美術館で見つけたら?アートの展示場所を変更したら著作権侵害になるか? こういったアート独特の法律的疑問を判例をもとに丁寧に説明してくれる良本。 2022/05/25