帝国大学の朝鮮人―大韓民国エリートの起源

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帝国大学の朝鮮人―大韓民国エリートの起源

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  • サイズ 46判/ページ数 352p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784766427356
  • NDC分類 377.6
  • Cコード C0021

出版社内容情報

何のために日本へ旅立ち、何をなしとげたのか?

留学生たちの激動の歴史



近代日本のエリート養成所であり、朝鮮独立運動の水源地でもあった

帝国大学で学んだ朝鮮人たちの足跡がはじめて明らかにされる

韓国のベストセラー歴史書



▼1945年の解放以降、大韓民国の樹立にさまざまな人々が参加した。そのうち左右を問わず、近代日本のエリート育成装置であった帝国大学に留学した朝鮮人は欠かせない存在であった。彼らの多くは帝国日本の官僚として服務し、帝国の先端知識や官僚の経験を元手に、1945年の解放後も韓国と北朝鮮の行政、経済、司法、知識体系に大きな影響を及ぼした。もちろん帝国大学に留学した全員が出世をねらう官僚になったわけではなかった。急進マルクス主義の洗礼を受けて変革運動に飛び込んだ人物もいたし、世俗的な成功と時代の制約の間で葛藤し、学問の道に進んだ人物もいた。



彼らは解放後の大韓民国の社会に有形無形の影響を及ぼし、いまもなお亡霊のように浮遊している。本書は、植民地時代に日本に留学した朝鮮人たちが、なぜ留学し、何を学び、戻って何をしたのか、著者の長年の調査と入念な資料・文献の渉猟によって明らかにする。



巻末には東京帝国大学と京都帝国大学の朝鮮人留学生名簿を掲載。

内容説明

1945年の解放以降、大韓民国の樹立にさまざまな人々が参加した。そのうち左右を問わず、近代日本のエリート育成装置であった帝国大学に留学した朝鮮人は欠かせない存在であった。彼らの多くは帝国日本の官僚として服務し、帝国の先端知識や官僚の経験をもとに、解放後も韓国と北朝鮮の行政、経済、司法、知識体系に大きな影響を及ぼした。もちろん帝国大学に留学した全員が出世をねらう官僚になったわけではなかった。急進マルクス主義の洗礼を受けて変革運動に飛び込んだ人物もいたし、世俗的な成功と時代の制約の間で葛藤し、学問の道に進んだ人物もいた。彼らは解放後の大韓民国の社会に有形無形の影響を及ぼし、いまもなお亡霊のように浮遊している。本書は、植民地時代に日本の帝国大学に留学した朝鮮人たちが、なぜ留学し、何を学び、戻って何をしたのか、著者の長年の調査と入念な資料・文献の渉猟によって明らかにした労作である。巻末には東京帝国大学・京都帝国大学の朝鮮人学生名簿を収録。

目次

プロローグ―玄海灘を渡った青年たち
帝国大学―近代日本のエリート育成装置
京都帝大の朝鮮人学生、帝国の事業家になる
帝国大学に留学した朝鮮人たち
官費留学と帝国の奨学金
寮生活―帝国エリートのアイデンティティを育む
帝国大学の教授たち
総督府の特権層となって帰ってきた朝鮮人たち
植民地人、科学技術を通じて帝国の主体を夢見る
帝国の知で帝国に抵抗した人々
女人禁制の領域、帝国大学に進学した朝鮮人女性たち
植民地人たちの帝国大学同窓会
帝国大学の留学生は解放後に何をしたか
大韓民国の知の再編を主導する
北朝鮮の知の制度を確立した帝国大学の卒業生
エピローグ―「帝国大学留学」の歴史化のために

著者等紹介

鄭鍾賢[チョンジョンヒョン]
韓国・仁荷大学校文科大学韓国語文学科副教授。専攻は韓国近現代文学・文化史。韓国・東国大学校国語国文学科・同大学院卒業(文学博士)。「植民地後半期・韓国文学にみられる東洋論研究」で2006年に博士号取得。東アジア比較文学、知性史、読書文化史、冷戦文化研究など、幅広い分野で業績は多数。2010年から1年間、京都大学人文科学研究所でポストドクター研修後、成均館大学校東アジア学術院HK研究教授、仁荷大学校韓国学研究所HK教授を経て現在にいたる

渡辺直紀[ワタナベナオキ]
武蔵大学教授。専攻は韓国・朝鮮文学。1965年東京生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。出版社勤務などを経て渡韓。韓国・東国大学校大学院国語国文学科博士課程修了(文学博士)。高麗大招聘専任講師を経て2005年より現職。カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員(2011年度)、高麗大招聘教授(2018年度)なども歴任。東京外国語大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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崩紫サロメ

19
植民地時代、帝国大学で学んだ朝鮮人たちは何のために学び、後の韓国・北朝鮮に何をもたらしたのか。韓国でベストセラーとなった本書は、帝国大学という知の制度と関連した近代韓国の経験を道徳的な二分法ですべて「悪」と規定し、それを「摘出」すれば問題が解決するかのような姿勢を批判し、帝国大学が韓国社会に及ぼした影響の実像を「歴史化」する作業を試みる。本書が描き出す学生たちの像は多様で葛藤に満ちており、それを安易に類型化することの危険性を感じさせる。少数ではあるが帝国大学で学んだ女学生について触れていることも興味深い。2021/06/21

BLACK無糖好き

18
植民地時代に日本の帝国大学に留学した朝鮮人エリートたちの多くが、解放後、韓国と北朝鮮の国家形成に大きな役割を果たした。個々人の生きた証を丹念に辿りながら、その歴史の一端を照射する(あくまでも歴史の側面にすぎないが)。本書にもよく登場する任文桓の回想録を思い出す。◇韓国の憲法起草委員をはじめ、やはり帝国大学法学部出身者の活躍が目立つ。金日成総合大学の招聘に応じた帝大出身者もいる。高待遇だったようだ。また、北朝鮮は韓国からエリートをかなり拉致したが、それは巻末の帝大朝鮮人卒業生名簿からも散見される。2022/03/15

とりもり

5
タイトルから勝手に京城帝大の話かと思ってたら、旧帝大全てを卒業した当時のエリートたちの話だった。これほどの留学生が帝大で学んだということも知らなかったし、主に官僚や教育者として戦中・戦後ともに韓国(そして北朝鮮で)活躍したということも知らなかった。もちろん植民地出身ということでいわれのない差別を受けることも多かった筈だが、同時に恩師や同僚との別け隔てのない交流などの心温まるエピソードもあり、非常に中立的な立場で叙述されている点に好感を持った。日本人でも珍しかった女性の留学生がいたことも驚き。★★★★☆2022/10/10

カラコムル711

3
あまり取り上げられてこなかった史実を掘り起こしたことに興味を持った。特に日本の帝国大学に進学した朝鮮人女性がいたとは驚いた。今後もさらに研究を広げ深めてもらいたい。 2022/02/13

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