内容説明
毛沢東時代、繰り返し展開されてきた政治運動に対して、民衆はどのように考え、どのように対応したのか?日記などのさまざまな一次資料を使って民衆の生の声を集め、今日につながる当時の基層社会の底流を探る。
目次
第1部 農村社会「疑似安定化」と農民の日常(毛沢東時代の中国農村における「疑似安定化」仮説について;人民公社における農民の働き方と暮らし―高校卒業までの個人的体験を中心;食料不足を生き抜く―飢饉期における農民の行動)
第2部 社会主義的秩序の構築と労働者の日常(都市に暮らす労働者の私的生活世界と社会主義的秩序;建国初期における療養事業の展開と労働者の日常;重慶の青年Lの半生―労働教養分子になるまで)
第3部 政治運動、学校教育と学生の日常(建国初期の大学における政治運動の展開と学生の日常;思想改造運動における若者の内面世界―ある大学生の二面的自画像;「進学」をめぐる同床異夢:1949‐57年―中国の中等学校における政治教育と政治運動)
第4部 政治運動、宗教組織と信者の日常(宗教から見た1950年代の中国―対プロテスタント政策と教会の反応を事例に;基督教三自革新運動の展開と教徒たちの反応;民間教派への入信と脱会―Y廠の信者たち)
著者等紹介
鄭浩瀾[テイコウラン]
慶應義塾大学総合政裁学部准教授。1977年生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了、博士(政策・メディア)。専門分野:中国近現代史、中国地域研究
中兼和津次[ナカガネカツジ]
東京大学名誉教授。1942年生まれ。東京大学教養学部卒業、博士(経済学)。専門分野:中国経済、開発経済、移行経済(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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