漂泊のアーレント 戦場のヨナス―ふたりの二〇世紀 ふたつの旅路

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漂泊のアーレント 戦場のヨナス―ふたりの二〇世紀 ふたつの旅路

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  • サイズ 46判/ページ数 352p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784766426786
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0010

出版社内容情報

▼二〇世紀の破局を二人はどう生き、そこに何を見たのか。

「二一世紀の全体主義」に警鐘を鳴らす友情の記録。



政治の意味を問い続けたハンナ・アーレントと、

未来への責任を基礎づけたハンス・ヨナス。

盟友として、ユダヤ人として、思想家としてナチズムに対峙し、

ともに二〇世紀を駆け抜けた。

二人は、時代が課した過酷な宿命に向かい合い、

その破局に対して、それぞれの仕方で、答えを模索し続けた。

その二人の思想は「出生」という概念において、閃光のように交錯する。

アーレントとヨナスの人生と思索の軌跡を追い、

二一世紀を歩むわれわれへの問いかけを探る。





【「アーレントの葬儀におけるヨナスの弔辞」第6章より】

僕たちは、別々の場所に長く引き裂かれ、

善悪の判断が嵐に曝されたように崩壊していく世界を、切り抜けてきた。

重要なことは何で、そうではないことは何なのか、

本当に価値があることは何なのか、

恐怖すべきことは何なのか、

軽蔑すべきことは何なのか、

そういうことに対して僕たちは同じ気持ちを抱いていた。

それだけはいつも確かだったね。

内容説明

政治の意味を問い続けたハンナ・アーレントと、未来への責任を基礎づけたハンス・ヨナス。盟友として、ユダヤ人として、思想家としてナチズムに対峙し、ともに二〇世紀を駆け抜けた。二人は、時代が課した過酷な宿命に向かい合い、その破局に対して、それぞれの仕方で、答えを模索し続けた。その二人の思想は「出生」という概念において、閃光のように交錯する。アーレントとヨナスの人生と思索の軌跡を追い、二一世紀を歩むわれわれへの問いかけを探る。

目次

第1章 友情と恋愛のあいだ―誕生から出会いまで 1903‐1933
第2章 漂泊と戦場―ナチズムとの対峙 1933‐1945
第3章 新たな始まり―それぞれの再出発 1945‐1961
第4章 亀裂―アイヒマン論争 1961‐1964
第5章 精神の生活、生命の哲学―方向転換の季節 1964‐1975
第6章 最後の対話―テクノロジーへの問い 1975‐1993
第7章 考察―アーレントとヨナスの比較 20XX

著者等紹介

戸谷洋志[トヤヒロシ]
1988年生まれ。哲学専攻。現在、大阪大学特任助教。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)

百木漠[モモキバク]
1982年生まれ。社会思想史専攻。現在、立命館大学専門研究員。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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フム

31
読書とは、なんて心が踊ることなんだろう!と時々本を閉じてしみじみ幸せを感じてしまうほど、楽しい時間だった。数年来関心を持ち続けているアーレントだが、この本で今までになく理解が深まった。アーレントとヨナス、ドイツの大学で知り合い、共にユダヤ人として、ナチスドイツによる反ユダヤ主義で貫かれた全体主義に飲み込まれた。そしてアメリカで再開。二人の旅路をアーレント研究の百木氏とヨナス研究の戸谷氏が交互に描き出すことによって、違った視点から歴史と思想に光があたる。2020/07/26

sasara

21
哲学者ハイデカーのもと出逢った19才アーレントと23才ヨナス。ユダヤ人同士の思想家としてナチスドイツと対峙し アーレントは愛するハイデガーと別れ仏、米に渡り長年無国籍で全体主義の考察「人間の条件」を発表。イスラエル建国に情熱をかけ武器を持つヨナスアーレントはホロコースト責任者アイヒマン裁判で悪の陳腐さを雑誌発表しヨナスをはじめ ユダヤ人からパッシングを受ける。その後関係修復し技術社会の未来に警鐘を鳴らす「未来への責任」をアーレントに相談し発表するヨナス。過酷な時代を乗り越えた二人の物語。2021/09/24

Tai

16
読友さんが紹介されていた一冊、感謝です。共にハイデガーに師事したユダヤ人二人の哲学者の生涯にわたる友情と思想。アーレントが受けたどの国にも守られない喪失感は、自発性と複数性を破壊の対象とした全体主義への否定に。人間を侮辱する力の崇拝と戦ったヨナスはシオニストとは袂を分かつ。戦争、政治、科学の進歩に直面しながら二人の哲学は宗教観を背景に持ちつつ全体主義とテクノロジーへの危惧を深めていく、その変遷に引き込まれる。真理に到達することはないとした上で真理を追い求め続ける二人の姿勢に心を打たれた。2020/12/30

鵐窟庵

3
WWⅡ中に各国漂流のアレントと戦場でナチスに対峙のヨナスの二人の倫理・政治思想の差異についての論。アレントは集団の属性や社会単位に個人が絡め取られるのをそれではナチスと変わらぬナショナリズムであり拒んだ。たとえユダヤ人の同胞愛であっても他者に対する隣人愛の方が重要だと考えた。一方ヨナスは戦地にいて親族を亡くしていた痛みからあらゆる思考の基礎に身体を置いた。そこからアイヒマン裁判をめぐる二人の見解の対立を生む。アレントは私性が隠された複数性が内在した公共性をヨナスは普遍的な身体性から全体の政治性を思考した。2021/10/26

どさんこ

2
二人の考え方を対比することにより、いずれか一方の思想を絶対視することなく、理解できるように感じた。2020/08/25

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