出版社内容情報
子どもは、純粋に他者を思う大人との出会いを切望している
日常生活を通した子どもとのかかわりの数々のエピソード。
そこには対人援助職者に限らず、育児にかかわる者が見落としがちな「眼差し」がある。
そして、「養育」の本質が、子どもを育むという営みに通底することに気づくだろう。
▼子どもとかかわる臨床家や対人援助職の真髄を伝えるエッセイ集。
▼臨床家以外からも強い支持を受ける村瀬嘉代子ワールドが広がる。
虐待、不登校、発達障害、うつ病―。様々な問題を抱える子どもとの関わりのなかで、問題行動の背後に潜む心情にどう辿りつき、そのもつれた思いをいかに解いていくのか。
稀代の臨床家が、子どものこころの治癒・成長をめざす全ての人に、その真髄を伝えるエッセイ集。
◎まだ心身ともに成長途上にある子どもが何か物事にうまく対処できないときにも、いきなり評価的に対するのではなく、「ここで失敗から学んだら、次にこの子はそれをどう活かすだろうか」とちょっと未来を想像してみると、注意する側の大人にも気持ちのゆとりが生まれ?それがまた相手の子どもにも伝わる、というよい循環が生まれるであろう。
内容説明
子どもは、純粋に他者を思う大人との出会いを切望している。日常生活を通した子どもとのかかわりの数々のエピソード。そこには対人援助職者に限らず、育児にかかわる者が見落としがちな「眼差し」がある。そして、「養育」の本質が、子どもを育むという営みに通底することに気づくだろう。
目次
第1章 子どもの育ちを支える(さまざまな人に支えられる子どもの育ち;「呼び名」をめぐって ほか)
第2章 子どものこころを支える(子どもの不安;こころの“しなやかさ”と“勁さ” ほか)
第3章 施設で出会った子どもたち(こころに届く言葉と行為;かけがえのない小さな宇宙、あそびごころ ほか)
第4章 「養育」から、すべての子どもの「育ち」を考える(もの、こと、人との関係性の中に立ち現れる感性;自分や世界を信じること、親を受けとめること ほか)
第5章 講座:子どものこころの治癒と成長(生きる糧の基盤をつくる;子どもの心理的再生を支える ほか)
著者等紹介
村瀬嘉代子[ムラセカヨコ]
一般社団法人日本心理研修センター代表理事・理事長。大正大学名誉教授、同大学客員教授。北翔大学大学院客員教授。臨床心理士。博士(文学)。専門は臨床心理学。1959年奈良女子大学文学部教育学科心理学専攻卒業。1959‐65年家庭裁判所調査官(補)、1962‐63年カリフォルニア大学大学院バークレイ校留学。1965年大正大学カウンセリング研究所講師、1993‐2008年大正大学人間学部および同大学大学院人間福祉学科臨床心理学専攻教授。2008年北翔大学人間福祉学部教授、大正大学名誉教授(2009年より客員教授)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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