出版社内容情報
朝鮮引揚者の戦後が日韓請求権問題に収斂する過程を描いた注目作。日韓双方の国民感情が衝突する過程を描出する。朝鮮引揚者の戦後が日韓請求権問題に収斂する過程を描いた注目作
1945年の敗戦後、朝鮮半島から引揚げを余儀なくされた日本人。
彼らの私有財産の没収に対する認識／対応と、日韓国交正常化交渉に臨む日本政府の行動は、相互に関連性を持ちながら調和してゆく。
その結果が日韓請求権問題に盛り込まれ、双方の国民感情が衝突する過程を描出する。
日韓歴史認識問題にも示唆を与える必読の書！
<b>序 章 「在韓日本財産の数字」から請求権問題への連続性</b>
一 歴史学と政治学の接点にある「空白」
二 朝鮮縁故者（個人／法人）と「在韓日本財産の数字」
三 本書の構成と史資料について
<b>第一章 一九四五年の敗戦――朝鮮縁故者の定着志向から引揚げへ</b>
一 日本政府・京城日本人世話会の定着促進と財産保護
二 米軍政の中の京城日本人世話会、そして総引揚げ
<b>第二章 引揚げ後の朝鮮縁故者（個人）――朝鮮引揚同胞世話会と鈴木武雄の没収財産への対応</b>
一 朝鮮引揚同胞世話会の植民地認識と個人財産の調査
二 外務省の経済再建構想と鈴木武雄の交錯
<b>第三章 引揚げ後の朝鮮縁故者（法人）――朝鮮事業者会の没収財産への対応</b>
一 朝鮮事業者会の在外財産の補償要求と植民地認識との連動
二 在外財産調査会と『日本人の海外活動に関する歴史的調査』
<b>第四章 日韓交渉における請求権問題の顕在化</b>
<b>――予備会談・第一次会談（一九五一?一九五二年）</b>
一 交渉以前の両国の相互認識と請求権問題
二 予備会談・第一次会談における日韓請求権問題
<b>第五章 日韓交渉における請求権問題の深刻化</b>
<b>――第二次会談・第三次会談（一九五二?一九五三年）</b>
一 外務省と大蔵省による請求権問題の再検討――会談中断期
二 第二次・第三次会談と「久保田発言」――植民地認識の帰結
<b>終 章 朝鮮縁故者から岸信介・親韓派へ――対韓請求権の取り下げと国交正常化交渉の再開</b>
参考文献一覧
あとがき
索 引
朴 敬?［パク キョンミン］
著・文・その他
内容説明
朝鮮引揚者の戦後が日韓請求権問題に収斂する過程を描いた注目作。１９４５年の敗戦後、朝鮮半島から引揚げを余儀なくされた日本人。彼らの私有財産の没収に対する認識／対応と、日韓国交正常化交渉に臨む日本政府の行動は、相互に関連性を持ちながら調和してゆく。その結果が日韓請求権問題に盛り込まれ、双方の国民感情が衝突する過程を描出する。日韓歴史認識問題にも示唆を与える必読の書！
目次
序章 「在韓日本財産の数字」から請求権問題への連続性
第１章 一九四五年の敗戦―朝鮮縁故者の定着志向から引揚げへ
第２章 引揚げ後の朝鮮縁故者（個人）―朝鮮引揚同胞世話会と鈴木武雄の没収財産への対応
第３章 引揚げ後の朝鮮縁故者（法人）―朝鮮事業者会の没収財産への対応
第４章 日韓交渉における請求権問題の顕在化―予備会談・第一次会談（一九五一～一九五二年）
第５章 日韓交渉における請求権問題の深刻化―第二次会談・第三次会談（一九五二～一九五三年）
終章 朝鮮縁故者から岸信介・親韓派へ―対韓請求権の取り下げと国交正常化交渉の再開
著者等紹介
朴敬〓［パクキョンミン］
１９８１年生まれ。ケンブリッジ大学アジア中東学部客員研究員兼ＥＲＣプロジェクト客員研究員。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士（法学）。韓国・国民大学日本学研究所専任研究員を経て現職（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
