出版社内容情報
だれもが感受するその特質と危うい魅力を、俳句の本質に迫りつつ、はじめて論じきった若手俳人の画期的評論。虚実のはざまにたゆたう普遍的な詩情。
その危うさの根源はなにか?
▼子規・虚子以降の近代俳句とは別の系譜の可能性を明示する!
▼タイトルは、万太郎の俳句「 時計屋の時計春の夜どれがほんと」から取っている。
虚と実のはざまにたゆたう普遍的な詩情を、卓越した言葉の芸で生み出し続けた久保田万太郎。
だが、いままでは「下町の抒情俳人」と評して安んじて、他の近現代の俳句にはない万太郎俳句の「言葉の力/巧みな芸」を言葉で掬いあげることが叶わなかったのではないだろうか。だれもが感受するその特質と危うい魅力を、俳句の本質に迫りつつ、はじめて論じきった若手俳人の画期的評論。
序論
第?章
季語の伝統にどう向き合うか
万太郎の中の「月並み」
非―イメージ
万太郎の取り合わせ
切れと切字
「型」と「型破り」
第?章
言葉の共振
緩急
言葉のコストパフォーマンス
万太郎の時間意識
哀の人
前書との照応
地名、人名
言葉遊び
結論 万太郎俳句の未来
久保田万太郎 略年譜
?柳 克弘[タカヤナギ カツヒロ]
著・文・その他
内容説明
虚と実のはざまにたゆたう普遍的な詩情を、卓越した言葉の芸で生み出し続けた久保田万太郎。だが、いままでは「下町の抒情俳人」と評して安んじて、他の近現代の俳句にはない万太郎俳句の「言葉の力/巧みな芸」を言葉で掬いあげることが叶わなかったのではないだろうか。だれもが感受するその特質と危うい魅力を、俳句の本質に迫りつつ、はじめて論じきった若手俳人の画期的評論。
目次
序論
第1章(季語の伝統にどう向き合うか;万太郎の中の「月並み」;非―イメージ;万太郎の取り合わせ ほか)
第2章(言葉の共振;緩急;言葉のコストパフォーマンス;万太郎の時間意識 ほか)
結論 万太郎俳句の未来
著者等紹介
高柳克弘[タカヤナギカツヒロ]
1980年、静岡県浜松市生れ。早稲田大学大学院教育学研究科で松尾芭蕉を研究し、修士修了。2002年俳句結社「鷹」に入会し、藤田湘子に師事。05年より「鷹」編集長。04年「息吹」で第19回俳句研究賞を最年少で受賞、08年「凛然たる青春」で第22回俳人協会評論新人賞受賞、10年句集『未踏』で第1回田中裕明賞受賞。17年4月から18年3月までNHKのEテレ番組「NHK俳句」選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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