出版社内容情報
豊かな口承文芸を誇るロシアの「歌物語」を語る文学読み物。ロシアの代表的な歌物語を紹介し、その魅力に迫る。▼豊かな口承文芸を誇るロシアの「歌物語」を語る文学読み物。
▼ロシアの大地に生まれた英雄叙事詩『ブィリーナ』や歴史歌謡、道化歌などの代表作を紹介する。
ホメロスの叙事詩、ローランの歌、平家物語など、人々は一定のリズムにのせて、日常会話とは違う口調で物語を伝えてきた。こうした口承文芸また歌物語は、文学の作詞法とは異なる独自の詩学を持っている。本書では、ロシアの歌物語を紹介し、その魅力に迫る。
はじめに
ロシアの歌物語とは
歌物語を読むために
歌物語の語り口
第1章 イリヤー・ムーロメツの歌物語
晩成の大器イリヤー
イリヤーと怪物イードリッシュ
イリヤー・ムーロメツ最後の旅
第2章 ドブルィニャとアリョーシャの歌物語
ドブルィニャと大蛇
ドブルィニャとアリョーシャ
第3章 超人たちの歌物語
大聖山の最期
変身する勇士ヴォルフ
第4章 華麗な男たちの歌物語
誇り高きデューク
豪商ソロヴェイ
第5章 愛と死をめぐる歌物語
ドゥナイとナスターシヤの悲劇
ミハイロ・ポティクと白鳥マリヤ
第6章 サトコーとノヴゴロドの歌物語
サトコーの二度の賭け
青き海の底、グースリは響く
チェレンチイ旦那と芸人たち
第7章 歴史上の人物たちの歌物語
イワン雷帝のカザン占領
イワン雷帝と皇子
ミハイル・スコピーン
おわりに 語られたものを読むということ
文献案内
熊野谷 葉子[クマノヤ ヨウコ]
熊野谷 葉子
慶應義塾大学法学部准教授
1999年東京大学大学院博士課程修了。2002年文学博士取得。
専門はロシア語、ロシア文化。所属学会は、日本ロシア文学会、日本口承文芸学会。
目次
1 イリヤー・ムーロメツの歌物語
2 ドブルィニャとアリョーシャの歌物語
3 超人たちの歌物語
4 華麗な男たちの歌物語
5 愛と死をめぐる歌物語
6 サトコーとノヴゴロドの歌物語
7 歴史上の人物たちの歌物語
著者等紹介
熊野谷葉子[クマノヤヨウコ]
慶應義塾大学法学部准教授。千葉県出身。1991年早稲田大学第一文学部卒業後、東京大学文学部ロシア語ロシア文学科学士入学、1992年ロシア連邦プーシキン大学政府交換留学。1995年よりロシア連邦アルハンゲリスク州ほかで民俗学フィールドワークを行い、1999年東京大学大学院人文科学系研究科欧米系言語文化研究専攻博士課程単位取得退学、2002年博士論文「北ロシア農村のチャストゥーシカー演劇性の観点から見た特徴づけと分類」(原文ロシア語)により同専攻博士号(文学)取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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