南方熊楠―複眼の学問構想

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南方熊楠―複眼の学問構想

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  • サイズ A5判/ページ数 539,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784766423624
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C3039

出版社内容情報

西欧の知的潮流に正面から向き合い、独創的な知を紡いだ科学者南方熊楠の多様性と集束力の織り成すダイナミズムを描く労作。▼学者熊楠、誕生の軌跡



アメリカ、キューバ、ロンドン、那智――。

世界各地を自ら踏破し、古今東西の膨大な時空に拡がる文献を駆使して、

NatureやNotes and Queries に400篇近い英文論考を発表。

西欧の知的潮流に正面から向き合い、独創的な知を紡いだ学者南方熊楠の

多様性と集束力の織り成すダイナミズムを描く労作。



 1 南方熊楠研究の変遷

 2 『南方熊楠 一切智の夢』における分析

 3 南方熊楠邸資料調査と研究の進展

 4 本書『南方熊楠――複眼の学問構想』の位置づけ

 凡例



? 教養の基盤としての東アジア博物学

 1 幼少期に親しんだ和漢の書籍

 2 『和漢三才図会』との出会い

 3 『和漢三才図会』と東アジアの博物学

 4 フォークロアとしての東アジア博物学

 5 アメリカ・英国時代の熊楠と和漢書

 6 東アジアの科学に向ける視線

 7 英文論考における『和漢三才図会』の活用

 8 『和漢三才図会』から「十二支考」へ

 9 「十二支考」における博物学思考

 10 東アジア博物学と近代日本



? 西洋科学との出会い

 1 鳥山啓の影響

 2 自作の教科書「動物学」

 3 「動物学」の四つの稿の比較

 4 動物の分類法に関して

 5 「動物学」における博物誌的記述について

 6 和歌山中学卒業から東京遊学へ



? 進化論と同時代の国際情勢

 1 東京での生活

 2 東京大学予備門での学修

 3 進化論への傾倒

 4 モースの跡を追って

 5 東アジア情勢を見る目

 6  『佳人之奇遇』に受けた影響

 7 予備門の退学と和歌山での静養

 8 アメリカ行きの決断



? アメリカにおける一東洋人として

 1 サンフランシスコ到着とビジネス・カレッジ入学

 2 日本人福音会

 3 ランシングでの農学校時代

 4 「人種」に対する視線

 5 「予はのち日本の民たるの意なし」

 6 アナーバーでの学問生活

 7 ミシガン大学博物館とスティア

 8 アマチュア博物学者カルキンスとの交流

 9 ジャクソンヴィルの中国人社会とのつきあい

 10 フロリダ南部・キューバへの旅

 11 江聖聡との友情

 12 その後の江聖聡



? ハーバート・スペンサーと若き日の学問構想

 1 アメリカ時代の進化論受容

 2 ウォレスをめぐる議論

 3 ハーバート・スペンサーの影響

 4 日本におけるスペンサー受容と熊楠

 5 トーテミズムに関する書き込み

 6  『社会学研究』への書き込み

 7  『社会学原理』の読解と英文論考への応用

 8 記述社会学から「ロンドン抜書」へ

 9 『第一原理』とその問題点

 10 熊楠によるスペンサー批判の変遷



? 「東洋の星座」と英文論考の発表

 1 ロンドンでの生活環境

 2 一八九三年秋の二つの出会い

 3 「東洋の星座」の執筆過程

 4 中国・インドの星座比較

 5 「東洋の星座」の立論の甘さとその自覚

 6 「東洋の星座」の可能性

 7 「東洋の星座」の反響

 8 『マンチェスター・タイムズ』での熊楠紹介

 9 「拇印考」とその反響

 10 熊楠の英文執筆とアーサー・モリスン



? 「ロンドン抜書」の世界

 1 大英博物館図書室での抜書開始

 2 「ロンドン抜書」の体裁

 3 筆写文献の言語別・内容別分類

 4 「ロンドン抜書」見返しに見られる文献の分類

 5 「ロンドン抜書」における人類学構想

 6 ムーラ『カンボジア王国』の筆写

 7 ヨーロッパと日本の文化衝突・交流

 8 航海・旅行記集成の活用

 9 ハクルート叢書

 10 ユールの東西交渉史研究

 11 時間的・空間的に拡がる旅行記の採取

 12 「異文化接触」と旅行記

 13 「セクソロジー」への傾倒

 14 ヴィクトリア時代の社会と性に対する規制

 15 「ロンドン抜書」と「ロンドン私記」



? フォークロア研究における伝播説と独立発生説

 1 「マンドレイク」と「さまよえるユダヤ人」

 2 大英博物館での文献収集による増補

 3 ヨーロッパにおける伝播説の台頭

 4 熊楠による比較説話研究の展開

 5 マンドレイクと商陸の類似についての結論

 6 「さまよえるユダヤ人」に関する熊楠自身の評価の揺れ

 7 帰国後の伝播説に関する論文

 8 「燕石考」における共感理論



? 「南方マンダラ」の形成

 1 書簡による土宜法龍との対話

 2 シカゴにおける万国宗教会議

 3 因果律の説明としての「事の学」

 4 科学から真言密教へ

 5 曼陀羅に関する法龍からの教示

 6 華厳経の影響

 7 粘菌とマンダラ

 8 因果の交錯としての宇宙

 9 「やりあて」と異常心理

 10 マンダラからエコロジーへ



? 「十二支考」の誕生

 1 帰国後の研究環境

 2 ディキンズとの共同作業による日本文学の翻訳

 3 『ノーツ・アンド・クエリーズ』への投稿

 4 「ロンドン抜書」調査の再開

 5 柳田国男との協力

 6 熊楠的文体の誕生

 7 「十二支考」虎の回における方法論

 8 高木敏雄宛書簡と「十二支考」への助走

 9 「腹稿」による論理の組み立て

 10 「十二支考」と熊楠の学問世界



終章 複眼の学問構想

 1 従来の学問分野と熊楠

 2 「萃点」へと迫る複眼思想

 3 南方熊楠の学問構想がもたらすもの





  あとがき

  注

  参考文献

  南方熊楠顕彰館蔵書中のハーバート・スペンサー著作への書き込み

  「ロンドン抜書」目録

  欧文人名索引

  人名・事項索引

松居 竜五[マツイ リュウゴ]
松居 竜五
1964年、京都府生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。論文博士(学術)。東京大学教養学部留学生担当講師、ケンブリッジ大学客員研究員等を経て、現在、龍谷大学国際学部教授。南方熊楠顕彰会理事、日本国際文化学会常任理事、熊楠関西研究会事務局。
著書に『南方熊楠  一切智の夢』(朝日新聞社)、『達人たちの大英博物館』(共著、講談社選書メチエ)、『南方熊楠大事典』(共編共著、勉誠出版)など、訳書に『南方熊楠英文論考[ネイチャー]誌篇』(共訳、集英社)、『南方熊楠英文論考[ノーツ アンド クエリーズ]誌篇』(共訳、集英社)がある。

内容説明

アメリカ、キューバ、ロンドン、那智―。世界各地を自ら踏破し、古今東西の膨大な時空に拡がる文献を駆使して、NatureやNotes and Queriesに400篇近い英文論考を発表。西欧の知的潮流に正面から向き合い、独創的な知を紡いだ学者南方熊楠の多様性と集束力の織り成すダイナミズムを精緻に描く労作。

目次

1 教養の基盤としての東アジア博物学
2 西洋科学との出会い
3 進化論と同時代の国際情勢
4 アメリカにおける一東洋人として
5 ハーバート・スペンサーと若き日の学問構想
6 「東洋の星座」と英文論考の発表
7 「ロンドン抜書」の世界
8 フォークロア研究における伝播説と独立発生説
9 「南方マンダラ」の形成
10 「十二支考」の誕生
終章 複眼の学問構想

著者等紹介

松居竜五[マツイリュウゴ]
1964年、京都府生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。論文博士(学術)。東京大学教養学部留学生担当講師、ケンブリッジ大学客員研究員等を経て、龍谷大学国際学部教授。南方熊楠顕彰会理事、日本国際文化学会常任理事、熊楠関西研究会事務局(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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