アジア主義と近代日中の思想的交錯

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アジア主義と近代日中の思想的交錯

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  • サイズ A5判/ページ数 370p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784766423488
  • NDC分類 319.102
  • Cコード C3021

出版社内容情報

本書は第一次世界大戦前後?辛亥革命?日中戦争期に至るアジア主義の思想的展開を、日中の政治的帰結とともにその意味を再検討する。▼アジア主義の、孫文以降の中国における変容と日本での展開との相互作用を描き出す。



▼アジア主義は、アジア諸国の連帯を標榜しつつ、結果として日本においては帝国主義の正当化に利用され、中国においては国内の政治・軍事目的に利用された、いわば同床異夢の「幻視」であった。本書は、第一次世界大戦前後から日中戦争期に至るまでのアジア主義の思想的展開を、宮崎滔天、孫文らとその継承者を軸に考察し、日中の政治的帰結とともにその意味を再検討する。

 序章 アジア主義への視座



<b>第一部 明治・大正期における言説と思想</b>

 第一章 アジア連帯思想の形成と展開

  第一節 思想としてのアジア

  第二節 第一次世界大戦前後におけるアジア主義の諸形態



 第二章 宮崎滔天のアジア革命論

  第一節 支那革命主義の形成

  第二節 中国革命運動と滔天

  第三節 アジア主義の再構築



 第三章 頭山満における皇国とアジア

  第一節 初期の活動 ―― 民権論から国権論へ ――

  第二節 皇アジア主義者としての頭山満

  第三節 中国革命と頭山満



<b>第二部 中国における受容と展開</b>

 第四章 中国の近代革命思想とアジア連帯論

  第一節 孫文 ―― 人種主義と日中提携論 ――

  第二節 亜洲和親会の思想 ―― アナキズムの影 ――

  第三節 李大?とその周辺 ―― アジア主義から世界主義へ ――



 第五章 孫文の「大アジア主義」講演をめぐって

  第一節 日本論檀でのアジア主義言説

  第二節 一九二〇年代半ばまでの孫文の対日観

  第三節 日本滞在時期の孫文



 第六章 戴季陶による孫文思想の継承と展開

  第一節 「大アジア主義」講演前後における戴季陶

  第二節 戴季陶主義の形成と「大アジア主義」解釈

  第三節 「民族国際」とその外交戦略



<b>第三部 日中戦争下における思想の諸形態</b>

 第七章 侵略と抵抗の中のアジア主義

  第一節 満州事変とアジア・モンロー主義

  第二節 日本型アジア主義の新展開

  第三節 中国アジア主義の民族主義化



 第八章 東亜新秩序の思想

  第一節 近衛声明と東亜新秩序

  第二節 東亜協同体論の諸相

  第三節 中国における反応



 第九章 汪精衛の日中提携論とその思想的根拠

  第一節 「大アジア主義」講演以後の汪精衛

  第二節 日中提携の理論的正当化

  第三節 汪精衛の大アジア主義



 第一〇章 東亜連盟運動と中国

  第一節 東亜連盟論の概要

  第二節 中国における東亜連盟運動の開始

  第三節 汪精衛政権と東亜連盟運動



 終章 アジア主義のその後と現在

  第一節 アジア主義とは何であったのか

  第二節 アジア主義の終焉と可能性



主要参考文献

あとがき

索 引

嵯峨 隆[サガ タカシ]
嵯峨 隆
静岡県立大学国際関係学部教授。1952 年生まれ。
慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学、法学博士。
専門:中国政治史、政治思想史。主要著作:『戴季陶の対日観と中国革命』(東方書店、2003)、『近代中国アナキズムの研究』(研文出版、1994)、ほか。

内容説明

日本と中国の間で交錯した思想、「アジア主義」。ついには連帯の理念として結実することがなかったこの思想の相互作用とその意味を通して、現代への示唆を提示する。

目次

第1部 明治・大正期における言説と思想(アジア連帯思想の形成と展開;宮崎滔天のアジア革命論;頭山満における皇国とアジア)
第2部 中国における受容と展開(中国の近代革命思想とアジア連帯論;孫文の「大アジア主義」講演をめぐって;戴季陶による孫文思想の継承と展開)
第3部 日中戦争下における思想の諸形態(侵略と抵抗の中のアジア主義;東亜新秩序の思想;汪精衛の日中提携論とその思想的根拠;東亜連盟運動と中国;アジア主義のその後と現在)

著者等紹介

嵯峨隆[サガタカシ]
静岡県立大学国際関係学部教授。1952年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学、法学博士。専門:中国政治史、政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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BLACK無糖好き

11
明治初期から日本の敗戦に至るまでの思想としてのアジア主義の変遷と、日本と中国の間での思想的交錯の考察。宮崎滔天と頭山満の中国革命との関わり、孫文の「大アジア主義」に込めた日本ヘの期待、戴李陶による孫文思想の継承、近衛政権下での東亜共同体論、石原莞爾の東亜連盟運動、汪精衛の対日協力の思想としてのアジア主義等々。日中のアジア主義は交錯する場面もあるが元々は同床異夢の歴史であった事が改めて示される。今日政治的成果を求めるアジア主義成立の余地はないが、理念としての価値原理創出の可能性には著者同様望みを持ちたい。 2016/10/22

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