経済政策論―日本と世界が直面する諸課題

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経済政策論―日本と世界が直面する諸課題

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  • サイズ A5判/ページ数 396p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784766422627
  • NDC分類 333
  • Cコード C3033

出版社内容情報

本書は2030年までを視野に入れ、そこへ向けた日本経済の重要課題の方から経済政策を論じるという新しいアプローチをとる教科書。

「経済政策論」とは、今日の市場経済のなかで政府がどのような政策を遂行することが望ましいのかを考える学問である。
 本書は、理論で説明しやすい政策課題を順に取り上げるのではなく、2030年までを視野に入れ、そこへ向けた日本経済の重要課題(イシュー)の方から経済政策を論じるという新しいアプローチをとる教科書。
 エネルギー問題、環境問題、少子高齢・人口減少社会における社会保障、世界的な分業構造の転換のなかでの産業政策、政策転換を迫られている日本農業、非正規雇用比率が上昇している労働市場などについて、理論的背景、制度的問題点、今後に向けた方向性をバランスよく解説している。
 さらに、現実の政策決定を左右する多様な要素 ―― 安全保障、社会と経済の関係、行動経済学的側面など ―― にも言及し、読者である学生が幅広い思考に基づいて、現実の経済政策を自分自身で評価する目を養うことのできる新しい教科書を目指している。

第?T部 経済政策論への招待
 第1章 経済政策論を学ぶ意味
  1 経済政策論の教科書としての本書の特徴
  2 政策課題中心で経済政策論を学ぶことの意義
  3 今日の経済学研究の流れとの関連
  4 本書の構成
  <i>Column 1</i> 市場に対する新しい見方

 第2章 日本経済が直面する諸問題
  1 エネルギー問題、環境問題とわれわれの文明
  2 2つの老いと財政の役割
  3 グローバル化の進展と日本経済
  4 まとめ
  <i>Column 2</i> マルサス経済のメカニズム

第?U部 2030年への課題と政策
 第3章 財政政策・金融政策をめぐるいくつかのトピック
  1 マクロ経済学の変化
  2 財政政策をめぐる諸問題
  3 金融政策をめぐる諸問題

 第4章 労働市場改革
  1 労働に関する基本的な用語
  2 標準的経済学の労働市場と日本の労働市場
  3 バブル経済崩壊前と日本的雇用慣行
  4 バブル経済崩壊後と日本的雇用慣行
  5 労働市場改革の方向性
  <i>Column 3</i> ピケティの格差論

 第5章 社会保障をめぐる諸問題
  1 社会保障の現在
  2 社会保障になぜ公共部門が関与するのか
  3 わが国の将来像から求められる年金制度
  4 わが国の将来像から求められる医療・介護制度

 第6章 エネルギー問題と政策
  1 技術的背景 ―― エネルギーの形態
  2 技術的背景 ―― 電力の仕組み
  3 石油と国際情勢
  4 各国経済政策の変化
  5 エネルギー政策の考え方
  6 電気事業の特質
  7 規制緩和と自由化の考え方
  8 わが国の電気事業規制と改革
  9 電源構成の考え方
  10 環境問題の浮上
  11 まとめ

 第7章 環境問題と政策
  1 環境問題の概観
  2 地域環境問題と地球環境問題
  3 気候変動問題の経緯
  4 経済学の枠組みと環境問題
  5 費用便益分析の考え方
  6 気候変動政策のモデル分析
  7 経済政策の必要性
  8 政策手段
  9 まとめ

 第8章 産業に関する経済政策
  1 はじめに
  2 戦後日本の産業政策
  3 産業の保護育成政策
  4 産業構造の選択は一国に何をもたらしうるのか
  5 産業調整政策について
  6 現在の日本の産業構造
  7 現在の日本の産業が直面する課題
  8 まとめ
  <i>Column 4</i> 各産業の成長寄与率の計算の仕方について
  <i>Column 5</i> 国同士の競争という概念

 第9章 農業政策
  1 世界の食料・農産物市場の特徴と食料危機の可能性
  2 農業保護の根拠
  3 人口減少時代における食料安全保障の難しさ
  4 日本農業のポテンシャル
  5 農業衰退の原因となった農業政策
  6 農産物貿易自由化と柳田國男
  7 農政改革の方向

第?V部 経済政策への視角
 第10章 戦後日本の経済システムの理論的把握
  1 比較制度分析のアプローチ
  2 ゲーム理論と比較制度分析の諸概念
  3 戦後日本の経済システムとその理論的把握
  4 おわりに
  <i>Column 6</i> アカロフの中古車市場のモデル
  <i>Column 7</i> 繰り返し囚人のジレンマ

 第11章 日本の経済システムはどこに向かうのか
 ―― システム変化の視点
  1 経済システムの変化に関する観点
  2 日本の経済システムの歴史的生成
  3 現代日本の経済システムが直面する環境変化
  4 日本の経済システムの現状
  5 現在の変化をどう見るのか
  6 おわりに

 第12章 望ましい政策の実現がなぜ難しいのか
  1 市場の失敗から政府の失敗へ
  2 政府の失敗から民主主義の失敗へ
  3 新しい経済政策論の構築に向けて
  <i>Column 8</i> 双曲型割引モデルについて

補論 マクロ経済学のおさらい
  1 国民経済計算の諸概念
  2 45度線モデル
  3 IS-LSモデル
  4 AD-ASモデル
  5 ケインジアンの体系と古典派の体系
  6 経済成長モデル

【著者紹介】
瀧澤 弘和
中央大学経済学部教授。
1992年法政大学経済学部卒業、1997年東京大学大学院経済学研究科博士課程満期退学。東洋大学専任講師、同助教授、経済産業研究所フェロー、多摩大学准教授、中央大学准教授などを経て2010年より現職。
主な著訳書に、青木昌彦『比較制度分析に向けて 新装版』(共訳、NTT出版、2003年)、J・マクミラン『市場を創る ―― バザールからネット取引まで』(共訳、NTT出版、2007年)、J・ヒース『ルールに従う ―― 社会科学の規範的理論序説』(NTT出版、2013年)など。

内容説明

政策課題から学ぶ経済政策論。財政、社会保障、労働市場、エネルギー、環境、農業など、日本経済の抱える課題について、政策の背後にある考え方を解説。現実の経済政策を評価する「目」を養うためのテキスト。

目次

第1部 経済政策論への招待(経済政策論を学ぶ意味;現代日本経済が直面する諸課題)
第2部 2030年への課題と政策(財政政策・金融政策をめぐるいくつかのトピック;労働市場改革;社会保障をめぐる諸問題;エネルギー問題と政策;環境問題と政策;産業に関する経済政策;農業政策)
第3部 経済政策への視角(戦後日本の経済システムの理論的把握;日本の経済システムはどこに向かうのか―システム変化の視点;望ましい政策の実現がなぜ難しいのか;マクロ経済学の要点整理)

著者等紹介

瀧澤弘和[タキザワヒロカズ]
中央大学経済学部教授。1992年法政大学経済学部卒業、1997年東京大学大学院経済学研究科博士課程満期退学。東洋大学専任講師、同助教授、経済産業研究所フェロー、多摩大学准教授、中央大学准教授などを経て2010年より現職

小澤太郎[オザワタロウ]
慶應義塾大学総合政策学部教授兼大学院政策・メディア研究科委員。1980年慶應義塾大学経済学部卒業、1985年慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学。法政大学経済学部特別研究助手、同助教授、慶應義塾大学総合政策学部助教授などを経て2003年より現職

塚原康博[ツカハラヤスヒロ]
明治大学情報コミュニケーション学部教授。1982年中央大学商学部卒業、1988年一橋大学大学院経済学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(経済学)。社会保障研究所(現、国立社会保障・人口問題研究所)研究員、明治大学短期大学教授などを経て、2004年より現職

中川雅之[ナカガワマサユキ]
日本大学経済学部教授。1984年京都大学経済学部卒業。経済学博士。建設省勤務、大阪大学社会経済研究所助教授、国土交通省勤務を経て、2004年より現職

前田章[マエダアキラ]
東京大学大学院総合文化研究科教授。1988年東京大学工学部卒業。Ph.D. in Engineering‐Economic Systems and Operations Research(スタンフォード大学)。東京電力株式会社勤務、慶應義塾大学総合政策学部専任講師、京都大学大学院エネルギー科学研究科助教授/准教授(この間、内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官兼務)、東京大学教養学部・大学院総合文化研究科特任教授を経て、2014年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。