慶應義塾保険学会叢書<br> 高齢者の交通事故と補償問題

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慶應義塾保険学会叢書
高齢者の交通事故と補償問題

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  • サイズ A5判/ページ数 232p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784766421989
  • NDC分類 681.3
  • Cコード C3333

出版社内容情報

本書は高齢者の交通事故への補償対策を通じて、今後の交通社会のあり方を考える。経済学と法律学、実務家と研究者による最新の成果。

高齢者を排除しない共生社会の構築に向けて保険の役割を問い直す!

いまや、交通事故死亡者の半数以上を高齢者が占める日本。
本書は、高齢者の交通事故への補償対策を通じて、これからの交通社会のあり方を考える。
経済学と法律学、実務家と研究者とのコラボレーションから生まれた最新の成果。

▼高齢時代の交通社会はどうあるべきか。

▼産学連携を特色とする慶應義塾保険学会叢書の第5巻。今回は、堀田一吉慶大教授を座長とする日本交通政策研究会の研究プロジェクト「高齢者の自動車事故と高齢者福祉」の成果発信。第一線の研究者・実務家が結集し、最新の業界動向と研究成果を提供する。

▼近年、高齢化の進展に伴って高齢者が「被害者」あるいは「加害者」となる交通事故が急増している。このため保険会社の収益が悪化、保険料の値上げをもたらし、自家用車を手放す高齢者も増えている。いまや高齢者の交通事故は、新たな「社会的排除」を生む深刻な社会問題となっているのである。

▼本書は、高齢者をめぐる交通事故の現状と、新たな技術開発による事故防止策を分かりやすく紹介するとともに、事故への補償対策について海外の先進事例を踏まえながら今後の法制度改革とその運用方法を提言、そして高齢者とともに生きる新しい交通社会の姿を描く。

はしがき   <b>堀田 一吉・山野 嘉朗</b>

<b>第1章 高齢社会と交通事故   江澤 雅彦</b>
 1 はじめに
 2 高齢社会の現状と将来
 (1) 現状
 (2) 将来推計人口で見る今後のトレンド
 3 高齢化の要因
 (1) 高齢者の数の増加=死亡率の低下に伴う平均寿命の延伸
 (2) 少子化の進行による若年人口の減少
 4 高齢社会における交通事故
 (1) わが国の交通事故の推移と高齢者の被害
 (2) 直近の状況
 5 高齢者をめぐる交通事故対策
 (1) 高齢歩行者および高齢自転車乗用者の事故防止対策
 (2) 高齢自動車運転者の事故防止対策
 (3) コンパクトシティーの取り組み
 6 むすびにかえて ―― 次章以下の紹介

<b>第2章 高齢者の自動車事故の特徴   大坪 護</b>
 1 はじめに
 2 高齢者と交通事故
 (1) 高齢者の特性
 (2) 被害者としての高齢者
 (3) 加害者としての高齢者
 3 高齢者の交通事故と自動車保険
 (1) 自賠責保険
 (2) 任意自動車保険
 4 高齢者の被害事故と損害保険
 (1) データに基づく事故実態
 (2) 高齢被害事故への補償
 5 高齢者の加害事故と損害保険
 (1) 急増する高齢者加害事故
 (2) 高齢者加害事故の実態
 6 高齢者事故と自動車保険の課題

<b>第3章 高齢者の交通事故をめぐる対策と課題   北村 憲康</b>
 1 はじめに
 2 高齢者の交通事故の実態
 3 高齢ドライバーの事故の特徴
 (1) 高齢ドライバーの事故のパターン
 (2) 高齢ドライバーの事故原因
 4 高齢歩行者の事故の特徴
 5 最近の交通安全対策の現状と課題
 (1) 現状
 (2) 課題
 6 高齢ドライバーと安全教育
 (1) 高齢ドライバーのリスク実態を示す実験
 (2) 高齢ドライバー教育の考え方
 (3) 高齢ドライバー教育の事例
 7 高齢歩行者と安全教育
 (1) 高齢歩行者教育の考え方
 (2) 高齢歩行者教育の事例
 8 高齢者安全教育の共通課題
 9 今後の課題

<b>第4章 高齢者の交通事故と賠償法理</b>
<b>―― 損害賠償の基礎理論および社会保険との調整   加瀬 幸喜</b>
 1 はじめに
 2 不法行為責任の成立
 (1) 一般的な不法行為責任
 (2) 自動車事故による不法行為責任
 3 人身損害額の算定
 (1) 損害の意義
 (2) 損害賠償の範囲
 (3) 個別損害項目積上げ方式
 (4) 賠償額の減額事由
 4 公的年金受給権の逸失利益性
 (1) 年金制度の概要
 (2) 逸失利益性に関する学説の対立
 (3) 最高裁判例
 (4) 生活費控除
 (5) 年金給付と損害賠償の調整
 5 高齢者の死亡慰謝料
 (1) 死亡慰謝料基準
 (2) 死亡慰謝料額の実態
 (3) 慰謝料の補完的機能
 6 健康保険・介護保険と損害賠償との調整
 (1) 健康保険との調整
 (2) 介護保険との調整
 (3) 制度論的な検討
 7 むすびにかえて

<b>第5章 高齢者の交通事故と自動車保険 </b>
<b>―― 任意自動車保険の現代的課題   竹井 直樹</b>
 1 はじめに
 2 損害保険業界から見た交通事故の現状
 3 自動車保険の商品概要
 4 自動車保険の位置づけ
 5 自動車保険マーケットと契約構造
 (1) 損害保険の市場概要
 (2) 自動車保険の収支状況
 6 自動車保険の保険金支払状況
 7 最近の料率改定の動向と高齢者問題
 (1) 年齢別料率区分の導入
 (2) 等級制度の改定
 (3) 年齢別料率区分の格差の見直し
 8 高齢者と料率体系のあり方
 (1) 年齢別料率区分の導入
 (2) 高齢ドライバーのアフォーダビリティ問題
 (3) テレマティクス自動車保険
 9 おわりに

<b>第6章 高齢者の交通事故と過失相殺・素因減額</b>
<b>―― 自賠責保険制度を踏まえて   甘利 公人</b>
 1 自賠責保険の概要
 (1) 自賠責保険の創設
 (2) 損害額の算定
 (3) 重過失減額
 2 過失相殺
 (1) 過失相殺の意義
 (2) 自賠責保険実務における過失相殺
 (3) 被害者が幼児の場合の過失相殺
 (4) 最近の裁判例の傾向
 3 高齢者の素因減額
 (1) 素因の意義:判例法理
 (2) 判例法理の検討
 (3) 高齢者の事例
 4 交通事故と高齢者の認知症
 (1) 交通事故と認知症との因果関係
 (2) 後遺障害と認知症
 5 結語

<b>第7章 高齢被害者の補償と過失相殺のあり方</b>
<b>―― フランスの法制度を参考に   山野 嘉朗</b>
 1 問題の所在
 (1) 交通事故と過失相殺
 (2) 高齢被害者と過失相殺
 2 過失相殺と保険実務
 (1) 保険実務
 (2) 判タ基準
 3 高齢被害者に対する過失相殺適用の現状
 (1) 近時の裁判例(平成20年以降)
 (2) 裁判例の分析
 4 フランス交通事故法(1985年7月5日法)と過失相殺
 (1) 立法趣旨
 (2) 基本構造
 (3) 交通事故法の保護を受ける人身事故被害者
 (4) フランスにおける交通事故法の今日的評価
 5 高齢者に対する過失相殺制度のあり方
 (1) 公平概念の再検討
 (2) 高齢被害者に対する実務改善または立法措置の必要性の是非

<b>第8章 高齢者の交通事故予防と保険料割引制度</b>
<b>―― アメリカの諸制度を参考に   福田 弥夫</b>
 1 はじめに
 2 アメリカにおける高齢者と交通事故の実態
 (1) アメリカの交通事故実態
 (2) アメリカの高齢者の増加と交通事故の予測
 (3) アメリカの高齢者の事故実態
 3 アメリカの自動車保険制度と高齢者
 (1) アメリカの自動車保険制度
 (2) アメリカにおける自動車保険料の高齢者割引制度の概要
 (3) 各州における高齢者に対する保険料割引の規定
 4 高齢者の運転免許更新と交通事故予防講習
 (1) 高齢者の運転免許更新制度
 (2) 高齢者を対象とした交通事故予防講習
 5 ミシガン州の新たな動き
 (1) ミシガン州のノーフォルト保険
 (2) ミシガン州の法案HB4959
 6 今後の日本の方向性 ―― むすびにかえて

<b>第9章 高齢者の交通事故と高齢者福祉    堀田 一吉</b>
 1 はじめに
 2 高齢者の行動特性と交通事故
 (1) 高齢者の交通事故と素因
 (2) 高齢者の交通事故と認識問題
 3 人身損害補償システムと保険制度
 (1) 交通事故における抑止と補償
 (2) 自動車保険における補償と救済
 (3) 人身損害補償システムにおける自動車保険の役割
 (4) 保険の社会化と補償システム
 4 高齢社会の進行と保険業への影響
 (1) 高齢社会の進行と保険コストの増大
 (2) 事故費用と保険料負担
 (3) 保険会社の経営戦略と高齢者対応
 5 高齢者福祉と補償対策
 (1) 高齢者福祉と交通政策の関係性
 (2) 高齢者の交通事故対策と交通政策
 (3) 高齢者福祉と交通政策
 6 おわりに

索引

【著者紹介】
堀田 一吉
1960年生まれ。1989年慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程修了。現在、慶應義塾大学商学部教授。主要業績に、『現代リスクと保険理論』(東洋経済新報社、2014年)、『保険進化と保険事業』(共編著、慶應義塾大学出版会、2006年)、『保険理論と保険政策――原理と機能』(東洋経済新報社、2003年)等。

内容説明

高齢者を排除しない共生社会の構築に向けて保険の役割を問い直す!いまや、交通事故死亡者の半数以上を高齢者が占める日本。高齢者の交通事故への補償対策を通じて、これからの交通社会のあり方を考える。経済学と法律学、実務家と研究者とのコラボレーションから生まれた最新の成果。

目次

第1章 高齢社会と交通事故
第2章 高齢者の自動車事故の特徴
第3章 高齢者の交通事故をめぐる対策と課題
第4章 高齢者の交通事故と賠償法理―損害賠償の基礎理論および社会保険との調整
第5章 高齢者の交通事故と自動車保険―任意自動車保険の現代的課題
第6章 高齢者の交通事故と過失相殺・素因減額―自賠責保険制度を踏まえて
第7章 高齢被害者の補償と過失相殺のあり方―フランスの法制度を参考に
第8章 高齢者の交通事故予防と保険料割引制度―アメリカの諸制度を参考に
第9章 高齢者の交通事故と高齢者福祉

著者等紹介

堀田一吉[ホッタカズヨシ]
1960年生まれ。1989年慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程修了。現在、慶應義塾大学商学部教授

山野嘉朗[ヤマノヨシロウ]
1952年生まれ。1982年早稲田大学大学院法学研究科博士課程修了。現在、愛知学院大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Yushi Ochiai

2
業務のために読了。あまり考えない部分からの高齢者に対する考察は面白かった。いくつかの論文をまとめているスタイルでこれ一冊で高齢者問題に関してはある程度理解を深めることができると思った。2016/10/23

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