赤い大公―ハプスブルク家と東欧の20世紀

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赤い大公―ハプスブルク家と東欧の20世紀

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  • サイズ B6判/ページ数 422,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784766421354
  • NDC分類 230.7
  • Cコード C3022

出版社内容情報

「赤い大公」ヴィルヘルム・フォン・ハプスブルクの生涯を通して、19世紀末から20世紀のヨーロッパ全体の歴史を描ききる。

ハプスブルク、再興の夢
ヒトラーとスターリンのはざまを生きたヴィルへルム・フォン・ハプスブルクの数奇な運命と、
20世紀ヨーロッパ史の深暗部を鮮やかに描ききる不世出の歴史家、ティモシー・スナイダーの傑作。

華麗と虚飾に満ちた19世紀末――。ハプスブルク家の末裔としてこの世に生を享けたヴィルヘルム・フォン・ハプスブルクは、第一次世界大戦期にハプスブルク帝国陸軍将校を務め、君主国の版図のなかで、ウクライナ・ハプスブルクの創設を夢見た。策略が失敗に終わり、パリに遁走した1920年代には、高貴な生まれの鼻つまみ皇族としての淫蕩な日々を過ごし、30年代にはヒトラーに傾倒して、ファシストになったかと思えば、一転して、ナチス・ドイツとソ連に対してスパイ活動を働き、戦後、キエフの牢獄で悲惨な死を遂げた。
ヒトラーとスターリンのはざまで、ウクライナ王になることを夢見、ハプスブルク帝国の再興を夢見た、「赤い大公」ヴィルヘルム・フォン・ハプスブルクの政治的な夢と挫折とが綯い交ぜになった53年の生涯を通して、19世紀末から20世紀にかけての東欧、広くはロシアからイベリア半島やバルカン半島にまで至るヨーロッパ全体の歴史の深暗部を鮮やかに描ききる、不世出の歴史家、ティモシー・スナイダーの傑作。

プロローグ

GOLD
皇帝の夢

BLUE
海辺の幼少年時代

GREEN
オリエンタル・ヨーロッパ

RED
戦う大公

GREY
影を支配する王たち

WHITE
帝国主義の手先

LILAC
ゲイ・パリ

BROWN
貴族的ファシズム

BLACK
ヒトラーとスターリンに抗して

ORANGE
ヨーロッパの革命

エピローグ


訳者あとがき
家系図
人物略伝
ハプスブルク家略年表
用語と言語についての註記
参考文献
原註
索引

【著者紹介】
ティモシー・スナイダー
イェール大学教授(中東欧史、ホロコースト史)。1969年オハイオ州デイトンで生まれる。1997年、オックスフォード大学Ph.D.
主要著作として、The Red Prince: The Secret Lives of A Habsburg Archduke (Basic Books, 2008)[本書、スナイダーの初の邦訳になる。世界10ヶ国以上で翻訳が出版されている。American Association for Ukrainian Studies Book Prize などを受賞];Thinking the Twentieth Century(Tony Judt with Timothy Snyder, Penguin Press, 2012)[トニー・ジャットの遺作となった同書は、ジャットとスナイダーの対話から生まれた];Bloodlands: Europe Between Hitler and Stalin, a history of Nazi and Soviet mass killing on the l…

内容説明

ヒトラーとスターリンのはざまで、ウクライナ王になることを夢見、ハプスブルク帝国の再興を夢見た、「赤い大公」ヴィルヘルム・フォン・ハプスブルクの政治的な夢と挫折とが綯い交ぜになった五三年の生涯を通して、一九世紀末から二〇世紀にかけての東欧、広くはロシアからイベリア半島やバルカン半島にまで至るヨーロッパ全体の歴史の深暗部を鮮やかに描ききる、不世出の歴史家、ティモシー・スナイダーの傑作。

目次

GOLD 皇帝の夢
BLUE 海辺の幼少年時代
GREEN オリエンタル・ヨーロッパ
RED 戦う大公
GREY 影を支配する王たち
WHITE 帝国主義の手先
LILAC ゲイ・パリ
BROWN 貴族的ファシズム
BLACK ヒトラーとスターリンに抗して
ORANGE ヨーロッパの革命

著者等紹介

スナイダー,ティモシー[スナイダー,ティモシー] [Snyder,Timothy]
イェール大学教授(中東欧史、ホロコースト史)。1969年オハイオ州デイトンで生まれる。1997年、オックスフォード大学Ph.D.

池田年穂[イケダトシホ]
慶應義塾大学教授(移民史、アメリカ社会史)。1950年横浜で生まれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaoru

69
ヨーロッパに並ぶものなきハプスブルグ帝国の末裔が20世紀の政治に翻弄されるさまを描いた評伝。高貴な血筋に生まれウクライナ・ハプスブルグの創設を目指したヴィルヘルムは歴史の変転とともに一時はファシストとなり、晩年はスターリニズムに踏みにじられる。絶対王政を必要としなくなった世界で夢を見続けた「赤い大公」の悲劇。複雑な東欧の歴史を頭にいれるのに苦労し、こうした国々のメンタリティーは島国の人間の理解を越えていると感じた。ウクライナを愛したヴィルヘルムの夢が1991年のウクライナ独立というかたちで実現したのは⇒2021/09/30

harass

48
『ブラッドランド』の著者の本。ハプスブルグ家の異端児ヴィルヘルムの生涯を中心に描く。かつては欧州のほとんどが領地だったハプスブルグ家は20世紀に翻弄される。ヴェルヘルムはウクライナ人の王になるべく工作を行うが失敗。20年台パリでバイセクシャルを隠さず放蕩生活を送るが詐欺事件に巻き込まれ逃亡。ナチス政権下のウィーンではナチに接近するも、英国に情報を送っていた。戦後はウクライナ独立運動で英国との情報をやり取りするが、47年ソ連諜報部に誘拐され獄死。歴史の素養が必要な作品で、不足気味の自分にはきつかった。2016/08/17

湖都

17
19世期末にハプスブルク家に生まれ、ウクライナの王となることを夢見た1人の大公の物語。とてもアンバランスな人だったように感じる。ハプスブルクの黄昏に生まれ、ポーランド・ハプスブルクを夢見た父親の元でウクライナを自らの国に選んだ青年。血脈があるわけでもないのに国籍を自ら選ぶということが面白いし、ハプスブルクの中でも傍流なのに王位を望むというある意味荒唐無稽な考えに自意識過剰を感じる。王の器ではないわな。でも夢を見続けて努力するということは1つの才能。時代が違えば英雄になれたかもしれない。2021/01/12

壱萬弐仟縁

15
2008年初出。図書館の返却されたコーナーにあった本。ハプスブルクは、貴族階級が有力民族との妥協を重ねることで、完全な民族的独立を要求し始める前にそれら民族を満足させたかった(34頁)。フランツ・ヨーゼフ1世は、ルドルフ10代の頃、真夜中に銃声で叩き起こし、雪の中を運動させるような家庭教師を是としていた(51頁)。恐ろしいねぇ。シュテファンの子供は、6時起床、7時ミサ、8時~学課、10時にサンドウィッチとワイン1杯、11時外国語話しつつの散歩、    2014/10/19

ふぁきべ

13
ハプスブルクの黄昏を生きた王子が志したのはハプスブルクによる独立ウクライナを作り、自ら王となることであった。後から考えれば彼の父が目指したハプスブルク・ポーランドも含め、時代の流れに反していたのだが、他民族共生や多言語主義といったところは時代を先取りしていたようにも思う。戦間期の独立(を目指した)ウクライナ・ポーランドにハプスブルク分家が関わっていたとは全く意外だった。ハプスブルクの覇権のもとに両国が独立を達成していたとしても良い方向に進んでいたとは正直思えないが。2020/07/19

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