内容説明
現代のさまざまな分野に、実践・理論の両面で大きな影響を及ぼしているジェレミー・ベンサム(1748‐1832)。本書は、彼の厖大な草稿類を整理・校訂するベンサム・プロジェクトを牽引し、新著作集の編集主幹をつとめる、「世界一ベンサムを知る」著者による本格的な入門書である。苦痛と快楽が基礎づける原理(功利性の原理)による立法の科学を構想し、共同体の幸福=「最大多数の最大幸福」を目指したこの思想家の全貌を平易に解説し、従来触れられてこなかった宗教と性、拷問に関する理論に言及するなど、最新の研究成果をもとに彼の功利主義思想を体系的に論じる。詳細な読書案内とともに、ジョン・ロールズ『正義論』(1971)における功利主義批判以降のベンサム研究の動向を論じる訳者解説(小畑俊太郎執筆)を付した、新しい功利主義入門。
目次
第1章 ベンサムとは誰か
第2章 どのベンサムか
第3章 功利性の原理
第4章 パノプティコン
第5章 政治的誤謬
第6章 宗教と性
第7章 拷問
著者等紹介
スコフィールド,フィリップ[スコフィールド,フィリップ][Schofield,Philip]
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン法学部教授。ベンサム・プロジェクトディレクター。ベンサム著作集ジェネラル・エディター。国際功利主義学会幹事。1958年生まれ
川名雄一郎[カワナユウイチロウ]
京都大学白眉センター特定助教、PhD in Political Science。思想史専攻。1976年生まれ。ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン政治科学部博士課程修了
小畑俊太郎[オバタシュンタロウ]
首都大学東京都市教養学部法学系助教、博士(政治学)。政治思想史専攻。1975年生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
masabi
左手爆弾
zunzun
Kiefer