日本社会の生活不安―自助・共助・公助の新たなかたち

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  • サイズ A5判/ページ数 304p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784766419184
  • NDC分類 364.021
  • Cコード C3033

内容説明

食費・衣服費の不足、家賃・住宅ローンの滞納、公共料金の未払い、医療サービスの受診抑制など、人々の生活困難は拡大し、貧困の世代間連鎖を断ち切れない。社会経済環境とともに家族構成・就業形態が変容する現在、セーフティ・ネットを再構築し、社会に安心と活力を取り戻すには何が必要なのか?「第1回社会保障実態調査」に基づく詳細な分析と政策提言の書。

目次

データで見る人々の暮らしと社会保障―「社会保障実態調査」のねらいと概要
第1部 「自助」の限界―「生活不安」の実態(家族が直面する生活不安の実態;成人期の就業と健康 ほか)
第2部 「公助」の衰退―公的セーフティ・ネットの「穴」(セーフティ・ネットから外れる理由と現実;早期退職と生活水準)
第3部 「共助」の実態―新しい家族の助け合い(家族のかたち―生活を支えるのは誰か;10年後のパラサイト・シングルとその家族 ほか)
新しいセーフティ・ネットのかたち

著者等紹介

西村周三[ニシムラシュウゾウ]
国立社会保障・人口問題研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

9
家族の変容のなかで貧困の実態を実証的に明らかにしています。特に子どもの貧困(阿部彩論文)は、自助努力ではどうにもならない子どもの貧困の実態を明らかにしており、読みごたえがあります。そのうえで、この本は新たな社会に向けた「自助」「共助」「公助」のあり方を提起します。公助の仕組みは難しくなっており、新しい公助のあり方を提起しています。論者によっては自助を強調します。資本主義社会の中で社会保障の対象である生活問題がなぜ生み出されているのかの視点がないままに、実証的な数値のみの分析の限界も見えた本でした。2014/04/19

ミツキ

0
「貧困」問題は本質的に人の生き方と切り離せない。それを扱う論者は、自助・共助・公助のうちどれを強調するのか、家族と社会のどちらに重きを置くか、政府はどこまで介入すべきかなどに言及せざるを得ない。それは個々の人生観や世界観を反映し、ともするとイデオロギー論争となってしまう。そのとき、監修者の西村氏の言葉が重く響く。「事実の裏づけを持たない『正義』は極めて危うく、社会に大きな犠牲を求める」まず事実を認めよ――根拠のある政策を提言するために、そう言われているようであり、身の引き締まる思いがした。2015/12/20

Kazuki Kamimura

0
自分の後輩や似たような事をやってる人は、とりあえず一度読んだ方がいい本かなと思います2012/10/26

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