内容説明
本書は2010年7月26日に書き起こされる。それは、ディディオンの一人娘、クィンターナの7回目の結婚記念日だった。子に恵まれなかったディディオンと夫のジョンは、クィンターナを養子として迎え入れ、深い愛情をもってクィンターナとの絆を深めていくが、やがて、ディディオンはジョンを、そして最愛の娘、クィンターナを病で失うことになる。クィンターナの幼少期、共に過ごしたマリブやブレントウッドでの日々をスナップショット写真のように鮮やかに描き、また自らの幼年期の記憶、結婚生活の記憶が豊かに織り込まれた本書においてディディオンは、子を持つこと、子を失うこと、親であること、病、老い、そして、死、それらすべてに対する彼女自身の恐れについての深い洞察を展開する。
著者等紹介
ディディオン,ジョーン[ディディオン,ジョーン][Didion,Joan]
1934年カリフォルニア州サクラメント市生まれ。現在ニューヨーク市在住。1956年UCバークレー校を卒業後、『ヴォーグ』誌の編集に携わる。処女小説Run,Riverは1963年に出版された。初のノン・フィクションSlouching Towards Bethlehemは1968年に出版された。小説、ニュージャーナリズム、書評、映画脚本、新聞・雑誌への寄稿など、ジャンルを問わず旺盛な執筆活動を半世紀にわたって続けている。The Year of Magical Thinkingを2005年に発売。全米図書賞(ノンフィクション部門)受賞の大ベストセラーとなる
池田年穂[イケダトシホ]
1950年横浜市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院修士課程修了。現在、慶應義塾大学教授。専門は移民論、移民文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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