出版社内容情報
国際法的にも西洋法制史的にも非常に重要な基点となる1648年のウェストファリア条約に関する世界的にも貴重な研究書。「ウェストファリア条約」 の実態をより正確に提示し、近代主権国家やそれらによって構成される近代的国際関係、そして近代国際法自体の形成過程について考察する。
内容説明
近代国際法、近代欧州国際関係の原点とされるウェストファリア条約。その実態の詳細な提示を通じてウェストファリア条約それ自体についての我々の理解をより正確なものとし、近代国家や近代国家系の形成過程、そして近代国際法の形成過程を問い直す世界水準の研究。
目次
第1部 ウェストファリア条約の全体像(ウェストファリア講和会議及び条約の概要と「当事者」;ウェストファリア条約における皇帝及び帝国の「対外的」関係;ウェストファリア条約における帝国等族の法的地位;ウェストファリア条約における「都市」関連規定を巡る諸問題 ほか)
第2部 ウェストファリア条約以後の帝国と欧州国際関係、そして「神話」(ウェストファリア条約の批准及び実施について―第2部の序に代えて;ウェストファリア条約締結以降の帝国;一六四八年以降の諸条約におけるウェストファリア条約;国際法学説における「ウェストファリア神話」の形成―一七世紀後半から一九世紀の「国際法」関連文献の検討を通じて)
著者等紹介
明石欽司[アカシキンジ]
慶應義塾大学法学部教授。法学博士(ユトレヒト大学、1996年)。1958年生まれ。慶應義塾大学法学部卒業、慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了、同博士課程中退。海上保安大学校助手・専任講師、在ベルギー王国日本大使館専門調査員、ブリュッセル自由大学国際法研究所研究員、新潟国際情報大学情報文化学部助教授、慶應義塾大学助教授を経て現職。“Cornelius van Bynkershoek:His Role in the History of International Law”(Kluwer Law International,1998)で、安達峯一郎賞(1999年)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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