内容説明
サンフランシスコでの熱烈歓迎、大陸横断鉄道での旅、ワシントン、ニューヨーク、ボストン…「何でも見てやろう!」の精神でどん欲に観察し、記録する。
目次
太平洋の旅―明治四年辛未一一月から一二月五日
アメリカ合衆国総説
サンフランシスコ市の記・上―一二月六日から一五日
サンフランシスコ市の記・下―一二月一六日から二一日
カリフォルニア鉄道の旅―一二月二一日から二四日
ネヴァダとユタの記―一二月二五日から晦日
ロッキー鉄道の旅―明治五年壬申正月元日から一七日
シカゴ鉄道の旅―正月一七日から一九日
シカゴからワシントンへ―正月二〇日から二一日
コロンビア特別区総説
ワシントン市の記・上―正月二一日から二月二四日
ワシントン市の記・中―二月二五日から三月二〇日
ワシントン市の記・下―三月二一日から五月四日
北部巡覧の旅・上―五月五日から七日
北部巡覧の旅・中―五月八日から九日
北部巡覧の旅・下―五月一〇日から六月二一日
フィラデルフィア市の記―六月二二日から二五日
ニューヨーク市の記―六月二六日から二七日
ボストン市の記―六月二八日から七月三日
著者等紹介
水澤周[ミズサワシュウ]
1930年東京生まれ。1954年早稲田大学文学部卒。NHK、国際文化振興会、日本読書新聞等を経てフリー編集兼ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月世界旅行したい
7
グリニッジが標準時刻じゃない時代だけれども航海士の間ではそのように使われたのは初めて知った。もしかしたらそういう習慣が標準時の決定要因なのかも。2015/09/11
kubottar
7
日本の未来を背負った使節団によるアメリカ訪問日誌。ただの物見遊山の海外旅行とはワケが違う。なんでも取り入れてやろうという貪欲さを感じる。読んでると自分もアメリカに行ってこまめに記録したくなってくる!2012/10/09
山のトンネル
4
明治日本人がマジで世界に学んだ旅行記。ここで学んだことがその後の明治の活躍につながることがわかる。 150年位前の世界を旅行している気分にさせてくれるので、前提知識なしで楽しめるのもおすすめポイント。 アメリカ、イギリス、ヨーロッパ編と分かれているが、どこから読んでもOK。 2022/08/31
Masakiya
3
明治4年(1871年)に派遣された岩倉使節団の記録。著者の視点、思考が現代の我々とあまり変わらないのに驚く。しかしながら「現代語訳」ともあるように、訳者が著者の混沌としている理解を、現代の知識によって先回りして「解説」してしまったのではないかとの疑念がわく。岩波版は原文だそうだが、はて・・・。2014/10/29
te_R9
2
ずっと読みたいと思っていた岩倉使節団の旅行記.岩波からも出てるけど漢文に近くて読む気力がないので現代語訳されたこのシリーズは非常にありがたい.明治4年に渡米した一行のアメリカ紀.幕末開化期のインテリがどんなことを考えてアメリカに何を感じたかがつぶさに語られており非常に面白い.2巻以降のヨーロッパ紀行も楽しみだ.2014/10/16