出版社内容情報
近代におけるロマンティック・ラブとは何か。19世紀に「ホーム」が中産階級の間で定着した時期の米国と、大正期に「家庭」が新中産階級の間で登場した時期の日本を中心に、「ロマンティック・ラブ」、「愛」、「恋愛」に付与された意味を比較研究。
内容説明
わたしたちが当たり前のように思っている「愛」や「恋愛」は、歴史の産物にほかならない。気鋭のアメリカ人研究者が、日米比較を軸に、近代日本における「愛」の歴史を辿り、日本近代の家族制度、結婚制度、文化の特徴を追究。配偶者選択の意思決定主体、家族形態、夫婦関係の変容を、明治・大正記の書籍・雑誌などにみられる言説から捉え、さらにアメリカの事情との比較から「愛・性・結婚の三位一体」という「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」を分析する。比較歴史社会学的アプローチから、日本における友愛結婚の誕生、性規範や親密性の変容、近代家族の成立とそのゆくえを解き明かす。
目次
1 純潔の構造(聖と俗としての恋愛;男女交際・コートシップ)
2 恋愛至上主義の時代(恋愛至上主義の栄光と陥穽;日本における友愛結婚の誕生)
3 「恋愛結婚」と「近代家族」(「恋愛結婚イデオロギー」再考;自我・恋愛・テロス;「家内性の核」の日米比較へむけて)
著者等紹介
ノッター,デビッド[ノッター,デビッド][Notter,David]
慶應義塾大学経済学部准教授。1964年、米国生まれ。オベリン大学(Oberlin College)卒業。京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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