内容説明
パットナムのソーシャルキャピタル論や、サンデルのコミュニタリズムと問題意識を共有しつつも、彼らの議論を「スナップショット」的と指摘する著者が、「長期にわたる市民の歴史」を物語の主人公にすえてアメリカ民主主義の変容を検証。19世紀初頭の草の根民主主義の興隆から、9.11以降の衰退へと至る市民社会の来歴とその変貌を丹念に探り、市民や市民団体が公共政策の問題に積極的に関わろうとする意識が、政治制度上の問題によって低下していく現象を市民のメンバーシップから会員のマネージメントへの変化と読み解く。アメリカにおける民主主義の現在を、歴史社会学界の泰斗シーダ・スコッチポルが鮮やかに説き起こす新古典。
目次
第1章 ウォレン・ダージンの墓石―アメリカにおける草の根民主主義
第2章 いかにして合衆国は市民共同体となったのか
第3章 結社好き、組織者、市民
第4章 メンバーシップからマネージメントへ
第5章 なぜ市民生活は変化したか
第6章 我々は何を失ったのか
第7章 アメリカ市民社会の再構築に向けて
著者等紹介
スコッチポル,シーダ[スコッチポル,シーダ][Skocpol,Theda]
ハーバード大学教授。1947年、米国デトロイト市生まれ。専攻、歴史社会学、政治学。大学学部、大学院でアメリカ政治、社会学、比較歴史社会学等を講じるかたわら、同大学アメリカ政治研究センター所長、アメリカ歴史社会科学会会長、アメリカ政治学会会長などを歴任。デビュー作のState and Social Revolutions:A Comparative Analysis of France,Russia,and China(1979)は、1979年のライト・ミルズ賞、1980年のアメリカ社会学会賞を受賞
河田潤一[カワタジュンイチ]
大阪大学大学院法学研究科教授。1948年、神戸市生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業。神戸大学大学院法学研究科、甲南大学法学部教授を経て、1998年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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