内容説明
学徒動員による戦争体験から復学後のマス・コミュニケーション研究者としての歩み、そして、大学経営に関わるなかで直面した大学紛争の激動―。いま静かに振りかえる「私の慶應義塾史」。
目次
予科入学の頃
学徒動員
軍隊という世界
復学後の塾生生活
繰り上げ卒業
あわただしい助手時代
助教授時代の思い出
ハーバード大学留学
ヨーロッパ貧乏旅行
体育会とのえにし
常任理事の時代
大学紛争とのかかわり
大学紛争の渦中にあって
著者等紹介
生田正輝[イクタマサキ]
慶應義塾大学名誉教授、放送倫理・番組向上機構評議員会議長。法学博士。1923(大正12)年、兵庫県生まれ。1947(昭和22)年、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業。1957年、慶應義塾大学法学部教授(マス・コミュニケーション論、情報社会論)。慶應義塾常任理事、同塾長代理、法学部長、新聞研究所(現、メディア・コム)所長、常磐大学人間科学部長、日本新聞学会会長、情報通信学会会長、郵政省電波監理審議会会長、(財)日本ユニフォームセンター会長等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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古本虫がさまよう
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生田氏と言えば、以前、産経新聞で新聞評を担当し、隣では週刊誌評だったかを早稲田大学の松原正氏が担当していたかと記憶している。もう30年以上前の話。左翼的傾向の強かった当時の新聞論調を的確に批評しており同感すること多々だった。慶應大学に昭和16年に入学。太平洋戦争勃発前。しかし同年12月に日米開戦となり、その後、徴兵猶予もなくなり徴兵に取られ中国満洲戦線へ。運良く終戦前に内地に戻り、シベリアに拉致されることもなく復学。新しい学問の分野でもあったマス・コミュニケーション学の先駆的研究家として伸していく。 2017/09/07