内容説明
本書は、中川純男編『西洋精神史における言語観の諸相』(慶応義塾大学言語文化研究所、2002)に続く、第二論集である。執筆者はそれぞれ、哲学、言語学、西洋古典学、西洋中世研究、イスラーム思想史などを専門とし、その研究対象とする地域も、西洋のみならず、古代以来西洋と密接な文化交流を保ち続けてきたオリエントおよびイスラーム文化圏も含んでいる。
目次
記述について
意味、真理条件、認知
人に具わる知識の種子―プラトンの問題に対するチョムスキーの試み
ホメーロスの言葉と詩人たちの解釈2―三つのハパクス・レゴメナ
「若さの花」の変容―Pindaros Pyth.IV 158
ペトルス・ニコラウス羅訳『アリストテレスの神学』第一章・第二章
意味と指示―トマス『真理論』から
誓い―ヨーロッパ中世における言葉の力
説教の視覚言語―ロバート・ホルコット『教訓的逸話集』(Moralitates)と寓意擬人像の伝統
言葉が語り出されるとき(1)
アラビア語の卓越性に関する少数派文学の葛藤
初期イスマーイール派の神の言葉論―スィジスターニーの「神の“創出の”命令の認識について」及び他二篇和訳
著者等紹介
松田隆美[マツダタカミ]
1958年生まれ。York大学大学院博士課程修了。D.Phil.現在、慶応義塾大学文学部教授。専攻は、中世英文学、思想史
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