内容説明
新時代の女性のあり方を、日常生活に根ざした身近な例から説き、さらに、封建的規範に縛られた男性の意識改革をうながし、各々が独立した男女・家族関係であるべきことを主張した、現代的課題にも直結する、先進性あふれる福沢の女性論集。
目次
中津留別の書
日本婦人論
男女交際論
男女交際余論
日本男子論
福沢先生浮世談
女大学評論・新女大学
婦人肥満之説
女子教育の事に付某氏に答
参考書簡
著者等紹介
西沢直子[ニシザワナオコ]
1961年生まれ。1986年慶応義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、慶応義塾福沢研究センター研究員(教員系嘱託)。同センターで資料調査・整理およびレファレンス業務を担当
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感想・レビュー
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Hisashi Tokunaga
2
「日本婦人論・後編」の福沢の論は今日でも興味深い、味わいがあり、楽しめる。夫婦別姓論の福沢の論は「・・・・人生家族の本は夫婦に在り、夫婦にありてしかる後に親子あり、夫婦親子合して一家族を成すと雖も、その子が長じて婚すればまた新たに一家族を創立すべし。・・・・新夫婦の一は此の父母の子にして一は彼の父母の子なればなり。・・・人の血統を尋ねて誰れの子孫と称するに、男祖を挙げて女祖を言わざるは理にもとるのごとし。・・その新家族の族名即ち苗字は、男子の族名のみを名乗るべからず、女子の族名のみを(コメントに続)2023/04/07