内容説明
師折口信夫の足跡をたどりながら失われつつある「年中行事」「祭と芸能」、身近な「民間信仰」や「名字の話」などのテーマを取りあげ民俗学の魅力をやさしく紹介。民族学の魅力をやさしく紹介。民俗写真家芳賀日出男の貴重な写真42点を併載。
目次
序章 年中行事と民俗学
第1章 神様と女性の役割
第2章 信仰と宗教
第3章 祭りと芸能
第4章 道具と木地師
第5章 暮らしと名字
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
7
「芸大には、田楽の絵、申楽の絵、散楽の絵などが大体保管されているようです…この田楽のほかに、中世になると「久世舞」→「曲舞」というものが出てまいります。この久世舞というものは、折口先生のお説によると「京都府久世郡の所から出て来た白拍子系統の、白拍子というのは静御前が舞った時のように男の扮装をして舞うのが、久世舞である」とおっしゃっているのですが、私はどうも久世舞というのは、正式な舞に対するちょっとくだけた舞を、くせ舞、曲のある舞だと言ったという学説の方に何となく頷いております。」2019/02/21
ruri
0
日本には神様がおおいな2017/11/13
わ!
0
この著者である綛野和子さんは、なんとあの折口信夫さんの教え子にあたる人だ。著者の苗字である「綛野」は、「かせの」と読む。「綛」という字はとても珍しく、私も初めて知ったのだが、この綛野さんは、この苗字を気に入っているのか、気になっているのか…ともかく、この本の中でも何度もふれている。「綛」というのは「機織機」に使われる糸をかける道具の名前にもあるらしい。そんな綛野和子さん…そして折口信夫さんの教え子であるお婆さんが書いた本だ。面白くないわけがない!2014/02/28