過激な隠遁―高島野十郎評伝

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過激な隠遁―高島野十郎評伝

  • 川崎 浹【著】
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 求龍堂(2008/08発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784763008183
  • NDC分類 723.1
  • Cコード C0071

出版社内容情報

将来を約束された帝国大学「銀時計コース」を自ら捨て、大正期、近代洋画モダニズム活況のころ古典技法の研究に邁進し、60年代、高度成長期の嵐の中「晴耕雨読描暮らし」を守るために開発業者と戦う。自分にとっての真実の自由を求めて、痛々しいまでにただ一人。時代に逆流し魂の鍛錬に生きた高島野十郎。そのアナーキーな生き様を画家と熱く交流した川崎狭が書き下ろした渾身の1冊。

内容説明

著者・川崎浹は60年代学生運動のバイブルとなった『テロリスト群像』を翻訳した日本を代表するロシア文学研究者。24歳の著者が64歳の野十郎と運命的な出会いを果たし、年齢差を超越して思想、人生、芸術を熱く語りあった20年の歳月。「この世にあらざる写実」を描き続ける無名の老画家が「隠遁」を貫くために闘う姿は、「自称アナキスト(当時)」の著者をも瞠目させた。本書は、俗世で魂の修行に行きた野十郎の真実の肉声を伝えるものであり、その声は現代に生きる我々に大きな示唆を与えてくれる。

目次

第1章 一枚の絵の発見
第2章 画家との出遇いと交流
第3章 帝大学生時代から戦後まで
第4章 高島さんの言行録
第5章 増尾のアトリエで
第6章 個展の会場にて
第7章 『小説なりゆくなれのはて』
第8章 晩年 柏のアトリエ
第9章 “蝋燭”と“月”

著者等紹介

川崎浹[カワサキトオル]
1930年、福岡県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、同大学大学院博士課程修了。現在、早稲田大学名誉教授。ドストエフスキイの研究、ロープシン『蒼ざめた馬』、サヴィンコフ『テロリスト群像』などの翻訳を手がける。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Y.Yokota

5
近所の美術館で展示があるということで、ロウソクや月の絵に惹かれて、まずこの画家の評伝を読んでみました。画家が亡くなるまで長く親交のあった著者の回想と、「ノート」と呼ばれる画家の思想がかいま見えるメモをもとにその姿を掘り出していく作業です。興味はあるが手が出ていなかった般若思想、空海、それに関する仏教関連の書物などまた読みたい本が増えてしまった。画家はロウソクの絵を描いては知人にあげていたとのことで、何十枚と存在するみたいです。2021/04/08

Hiroki Nishizumi

4
野十郎について知りたくて手にとったが、素晴らしい本だった。若い時分に野十郎と運命の出会いをした著者は、表面上の知識でなく、深い精神面まで入り込んで筆を走らせている。写実派画家でありながら主観性を排除した清明さを持つ数々の絵の背景。真言思想とも言える、慈悲の精神性への求道。一連の蝋燭は絵馬として奉納の精神で描かれていたのではないかとの洞察。一読では消化しきれない…2013/10/06

ダダダンダ

3
24歳の時に64歳の野十郎に出会い、そして画家が85歳で亡くなるまで親しく交流していた方が書かれた本。野十郎は帝大の水産科を首席で卒業後、画壇と関わらずに独学で写実画を描き続ける。その「反近代」的な写実画には仏教の思想に通じる野十郎の深い精神性が表れ、ただ見た目を忠実に写しとっただけではない凄みがある。生涯独身で、幾人もの文化人との付き合いはあったものの、一人で自然や事物に向き合う時間が多かった彼の、恐ろしいほどに鋭い皮膚感覚と絵画への真剣さは、私が一生かけても感じ取れない領域にある気がした。2020/11/29

ちょーのすけ

3
2年前に三鷹市美術ギャラリーで髙島野十郎の川や池を描いた絵の前に立った時、本当に水の匂いがしてきた。「主観性を排除した清明な」写実画を描いた偏屈な画家さんと交流があった著者による評伝。2008/09/25

tkm66

2
こう云う画家が〈アヴァンギャルド〉ってんじゃないかな?『なんとかトリエンナーレ』作家だとかと品性が格別。2020/10/25

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