原発事故20年―チェルノブイリの現在

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  • サイズ B5判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784760140473
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0036

内容説明

四半世紀前のウクライナで起きた核の大惨事。立入り禁止区域に生きる人びとの姿が暗示するフクシマの未来。

著者等紹介

ミッティカ,ピエルパオロ[ミッティカ,ピエルパオロ][Mittica,Pierpaolo]
ヒューマニズムの視点に基づいた作品で知られるイタリア人カメラマン。1971年8月6日生。イタリア、スペリンベルゴ在住で、普段は歯科医として働いている。国際的な評価も高く、多くの受賞歴がある。現在はイギリスのTrolley社が代理人を務める。チャールズ‐アンリ・ファブロッド、ナオミ・ローゼンバウム、ウォルター・ローゼンバウム(ミッティカが彼の写真の父と呼ぶ人物)らと共に写真を学び、1990年には写真の保存、撮影技法、歴史のマスターズプログラムの修了証をCRAFから授与される

児島修[コジマオサム]
1970年生まれ。立命館大学文学部卒業。フリーランスの出版・実務翻訳者として、主にビジネス、IT、スポーツなどの分野で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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それいゆ

17
チェルノブイリは死んだままです。モノクロの写真が立ち入り禁止区域の悲惨な状況を際立たせています。甲状腺異常や悪性脳腫瘍などの小さな子どもたちが痛々しい。大惨事から25年過ぎても未来への展望が見えてきません。福島では、早くも子どもたちの中に異常が出始めているというニュースが聞こえてきます。いたずらに騒ぎ立てることは良くないですが、汚染の状況・影響が本当はどうなのか、国民は真実を知ることが大事だと思います。2012/02/27

Kesera

8
★★★★☆難しい専門用語で危険や安全を叫ぶどんな論議よりも、写真が語りかけてくるものは雄弁だ。レベル7が本当だとすれば、20年後の福島第一原発30km圏内はこれらの写真同様の廃墟になるだろう。もし本当なら、200km-300km圏内もほぼ同等の汚染を受けている可能性がある。その中には都市人口世界第一位ともいわれる東京も含まれる。たとえ事故が起きなくてもその汚染物質の行く末を考えると、人間は自ら絶滅に向かって歩んでいるかのようだ。わたしたちは、千年先の子孫にも責任を持たなければいけない時代を生きている。2012/01/15

ウメ

7
放射能の唯一の長所。民主主義の精神と同じように、それは富める人であれ貧しい人であれ、政治家であれ市民であれ、平等に降り注ぐ。なんたる皮肉。福島原発が身近であるからこそ、他人事ではいられない。2013/02/01

がっち

5
知らされない現実がここにある。フクシマはあと20年したらこうなるのだろうか、単なる杞憂ならいいが、今を生きる、わたしたちにとってはつらいものである。チェルノブイリは過去ではない、チェルノブイリは歴史ではない、チェルノブイリは始まりである。これが大きく私の心に響いた。怖い2012/08/23

D21 レム

4
この写真集に出てくる人たちのことを想像してみること、このようなことがあったことを忘れないこと、著者のあとがき。覆い隠されてきたチェルノブイリの被害。ホルマリン漬けの信じられないような胎児、深刻な病気の子どもたちのうつろな目、目、目。胸がはりさけそうになる(福島事故がなかったら、この本は読まなかったし、読んでも胸がはりさけそうにはならなかった気がする。今は他人事とは思えない)。放置された建物や物。汚染地区に住み、畑の作物を食べる高齢者。こんなことは、他のどこにもない話。この人たちの顔を忘れない。2012/08/03

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