内容説明
躍進のつづく中国経済。驚異的な経済成長を謳歌する一方で、大気汚染や砂漠化、資源消費の増大など、環境問題が深刻さを増している。人びとの生活水準は向上し、「小康」社会を実現した今こそ、環境問題への取り組みの転機である。中国が直面している問題とはなにか?「東アジア環境共同体」の一員として、日本にできることはなにか?その現状に鋭く切り込む。
目次
第1章 国境なき環境問題
第2章 中国の環境問題をどう理解するか
第3章 拡大する資源消費、めざす循環経済
第4章 国家の命運を握る水問題
第5章 広範な影響を及ぼす大気汚染
第6章 中国を支える農業と自然
第7章 実行力をともなうか?―環境管理システム
終章 中国の風景―あとがきにかえて
著者等紹介
井村秀文[イムラヒデフミ]
1947年石川県生まれ。74年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。環境庁、外務省OECD日本政府代表部、横浜市公害対策局、九州大学工学部などを経て、名古屋大学大学院環境学研究科教授。工学博士。専門は環境システム工学、中国の環境問題など。環境問題とは、人間の活動によって起こっている問題であるという原点に立ち、科学・技術と経済・社会の両面から総合的、システム的に分析・理解することをめざしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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