目次
「提言書」を出すに至った経緯(ことの発端―四月一九日の市長発言報道;なかなか来ない市教委からの指示文書 ほか)
「提言書」の背景にあった思い(多忙化する教育現場―何かがおかしい;子どもを戦場に送り出した戦前の教員とかわらない自分 ほか)
ぼくが歩んできた道―教員生活を振り返って(解放教育との出会い;お前は何ものだ!!―問われる自分 ほか)
今、改めて「教育とは何か」を問う(当たり前を疑う;ぼくは、子どもの声を聴いてきたのだろうか ほか)
著者等紹介
久保敬[クボタカシ]
1961年大阪府枚方市生まれ。1985年大阪市立啓発小学校に新卒で赴任。大阪市立神津小学校では、地域人権教育推進委員会事務局として北区・淀川区・東淀川区の人権教育の推進業務を担う。2006年大阪市教育センター指導主事、2010年大阪市立波除小学校教頭、2013年大阪市教育センター総括指導主事、2016年大阪市立生野南小学校長、2018年大阪市立木川南小学校長。同小学校長在任中、コロナ感染拡大防止のため全面オンライン授業の実施を指示した松井一郎大阪市長に対して、2021年5月17日、学校現場が混乱しているとして「提言書」を送付する。教育公務員としての職の信用を傷つけたとして、2021年8月20日、「文書訓告」の処分を受ける。2021年3月31日定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひさちゃん
6
2021年5月、大阪市長へ提言書を出した当時校長だった久保氏が書かれた本。地教行法が改定され、教育に対する市長の権限が大きくなったことから、近年教育委員会の首長に対する忖度が強く働くようになった。この本を読み、大阪市教委の様子が伝わってきた。選挙で選ばれ予算権限を持つ首長の意向は大切だ。だが現場の声や子どもの声も大事だ。教育委員会事務局はその意志疎通にしっかり取り組まなければならない。「提言書提出の背景に、子どもを戦場に送り出した戦前の教員とかわらない自分」を指摘されている筆者。多くの教員に読んで欲しい。2022/11/20