内容説明
私たちがふだん、何の苦労もなく使っている受身文や使役文の背後には、実はさまざまな仕組みや規則が理路整然と横たわっている。本書は、日本語と英語の受身と使役がどのような仕組みや規則に基づいているかを解き明かし、適格文と不適格文を区別している意味的・機能的要因を明らかにする。そして、多くの例文を観察しながら、両言語の受身と使役の共通点と相違点を考察する。
目次
序章 ことばの間違いから見えてくるもの
第1章 日本語の直接受身文―「富士山は先週、山田君に登られた」とはなぜ言えないか
第2章 日本語の間接受身文―「ローソクに燃えられた」とはなぜ言えないか
第3章 英語の受身文―Harry Potter was read by John.とはなぜ言えないか
第4章 日本語の使役文―「太郎を体当たりで倒れさせた」とはなぜ言えないか
第5章 英語の使役文―The lightning had the girls cover their heads.とはなぜ言えないか
著者等紹介
高見健一[タカミケンイチ]
1952年、兵庫県生まれ。大阪教育大学大学院修士課程修了。文学博士(東京都立大学)。1988‐1989年、1991‐1992年、ハーバード大学言語学科客員研究員。2003‐2004年、ハーバード大学イエンチェン研究所共同研究員。静岡大学、東京都立大学を経て、学習院大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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