「源氏物語」放談―どのようにして書かれていったのか

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「源氏物語」放談―どのようにして書かれていったのか

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  • サイズ A5判/ページ数 308p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784757608351
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C3395

出版社内容情報

『源氏物語』のいくつかの巻は紫式部工房での競作に成るのでは?紫式部の執筆環境に目を向け「伏線」「芽」という視点で真相に迫る。『源氏物語』五十四帖は、一息に書かれたものではない。
複雑な成立事情を持っていることはよく知られている。短編、中編として書かれていたものを途中から長編に組み入れたために、始めの方の巻々には、特に問題が多く、論争の種となっていた。名古屋の「源氏の会」で、四十五年間にわたって読み込み、考え抜き、講義して来た著者が、いまその真相に迫ろうとする。紫式部の庖厨には、何があったか、その執筆の環境はということに思いを馳せ、一貫して「伏線」と「芽」という視点を通して解明しようとする。
紫式部の周辺には、すでに物語の書ける女房もいくらもいた。いくつかの巻は、紫式部工房での競作に成るのではないか? かつて盛んであったが、いまは下火になっている成立論の論議に、あえて挑戦する。
七十年来、日本文学の研究に広く深く関わって来た著者が、最後に世に問う!


一 はじめに―『源氏物語』と私―
二 作品の成立と諸伝本―成立論のために―
三 『源氏物語』成立論への興味
四 短編から長編へ―伏線と芽―
五 最初に書かれたのは「若紫」か―帚木三帖と「若紫」と―
六 「末摘花」から見えるもの
七 「桐壺」はいつ書かれたか
八 最初の長編化への道―「葵」「賢木」から「須磨」へ―
九 明石の物語の発端―「明石」から「澪標」へ―
十 「蓬生」と「関屋」―もしかすると紫式部の筆ではないかも―
十一 明石の物語の展開と藤壺崩御―「絵合」「松風」「薄雲」―
十二 「朝顔」の位置―前斎院朝顔という女君―
十三 終結と持続の意識の交錯―「少女」―
十四 玉鬘十帖の構成
十五 第一部の終結―「梅枝」から「藤裏葉」へ―
十六 「若菜」はなぜ長いのか
十七 「若菜上」を読む
  1 「若菜上」の冒頭部
  2 女三の宮の降嫁と紫の上
  3 玉鬘と朧月夜尚侍
  4 源氏の四十の賀
  5 明石の物語の終焉
  6 女三の宮をめぐる夕霧と柏木
  7 六条院の蹴鞠の遊び
十八 「若菜下」の?問題
十九 柏木の遺言―柏木・女三の宮の密通物語の終焉「柏木」―
二十 「その笛は、ここに見るべきゆゑあるものなり」―「横笛」―
二十一 女三の宮と冷泉院と秋好中宮と―「鈴虫」―
二十二 まめ人夕霧の恋―「夕霧」―
二十三 『源氏物語』終焉への意図―「御法」「幻」―
二十四 ?ぎ三帖―「匂兵部卿」「紅梅」「竹河」―
二十五 新しい宇治の物語の始発―「橋姫」の冒頭―
二十六 薫・匂宮と大君・中の君―いわゆる橋姫物語「橋姫」「椎本」「総角」―
二十七 「早蕨」の位置―橋姫物語の終結―
二十八 浮舟物語の序章―「宿木」―
二十九 浮舟物語の行方―「東屋」「浮舟」―
三十 物語の結末覚書―「蜻蛉」「手習」「夢浮橋」―
索引 1源氏物語巻名 2源氏物語登場人物 3人名 4書名
あとがき

島津 忠夫[シマヅ タダオ]
大正15年、大阪市に生れる。住吉中学、大阪第一師範を経て、昭和25年、京都大学文学部文学科(国語学国文学専攻)卒。大阪府立市岡高校・同住吉高校教諭、佐賀大学文理学部講師・助教授、愛知県立大学(兼愛知県立女子大学・同女子短期大学)助教授・教授、大阪大学教授(教養部、併任文学部大学院)、武庫川女子大学教授を歴任。大阪大学名誉教授。文学博士。著書に『連歌史の研究』、『連歌師宗祇』(文部大臣奨励賞受賞)、『和歌文学史の研究』(角川源義賞受賞)、以下多くの国文学の研究書、 『女歌の論』 以下三部の現代短歌評論集、 『心鋭かりき』の歌集、『戦後の関西歌舞伎』など多数。「マグマ」「日本歌人」所属、現代歌人集会の理事、理事長を勤めた。元、現代短歌協会・日本文芸家協会会員。『島津忠夫著作集』全十五巻にて第31回現代短歌大賞受賞。平成28年4月16日、没。

内容説明

『源氏物語』五十四帖は、どのようにして書かれていったのか。紫式部の周辺には、すでに物語の書ける女房もいくらもいた。いくつかの巻は、紫式部工房での競作に成るのではないか?名古屋の「源氏の会」で、四十五年間にわたって講義して来た著者が、いまその真相に迫る。

目次

はじめに―『源氏物語』と私
作品の成立と諸伝本―成立論のために
『源氏物語』成立論への興味
短編から長編へ―伏線と芽
最初に書かれたのは「若紫」か―帚木三帖と「若紫」と
「末摘花」から見えるもの
「桐壷」はいつ書かれたか
最初の長編化への道―「葵」「賢木」から「須磨」へ
明石の物語の発端―「明石」から「澪標」へ
「蓬生」と「関屋」―もしかすると紫式部の筆ではないかも〔ほか〕

著者等紹介

島津忠夫[シマズタダオ]
大正15年、大阪市に生れる。住吉中学、大阪第一師範を経て、昭和25年、京都大学文学部文学科(国語学国文学専攻)卒。大阪府立市岡高校・同住吉高校教諭、佐賀大学文理学部講師・助教授、愛知県立大学(兼愛知県立女子大学・同女子短期大学)助教授・教授、大阪大学教授(教養部、併任文学部大学院)、武庫川女子大学教授を歴任。大阪大学名誉教授。文学博士。著書に『連歌師宗祇』(文部大臣奨励賞受賞)、『和歌文学史の研究』(角川源義賞受賞)など多数。『島津忠夫著作集』全15巻にて第31回現代短歌大賞受賞。平成28年4月16日、没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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