魚のいない海

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  • サイズ B6判/ページ数 351p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784757160415
  • NDC分類 662
  • Cコード C0062

出版社内容情報

海洋生物と漁業の歴史的・科学的・生態学的考察をふまえ、恐ろしい事態が進行している海の真実を明らかにする。

内容説明

資源枯渇の最先端をいく漁業。狂い始めた生態系。われわれの食卓はどうなるのか、そして輸入大国日本の責任とは?歴史的考察をふまえ、人類学・経済学・生態学的視点から、海の持続可能な利用を考える。

目次

第1章 最初の略奪
第2章 過剰漁業という意識の芽生え
第3章 漁業は無差別な狩猟か
第4章 発展する漁業テクノロジー
第5章 脆い自然と超捕食者
第6章 資源管理という最重要課題
第7章 過剰漁業の時代に魚を食べる
第8章 漁業の中核をなす海洋生態系

著者等紹介

キュリー,フィリップ[キュリー,フィリップ][Cury,Philippe]
仏外務省開発研究局(IRD)の所長。フランス・セートの地中海および熱帯地域の漁業研究センター(CRH)の所長も兼任。これまでに、セネガル、コートジボワール、ガーナ、南アフリカ、さらにカリフォルニアにおいても、海洋漁業についての研究活動をおこなってきた。氏の海洋生態系の研究に対し、国内および海外の3つの名誉ある学術賞が授与された(1991年度フィリップモリス科学大賞の生命科学部門、1995年度フランス海洋学部門、2002年度ギルクリスト大賞)。研究テーマは漁業の生態系アプローチ

ミズレー,イヴ[ミズレー,イヴ][Miserey,Yves]
パリを拠点とする仏最大の日刊紙『フィガロ』の科学ジャーナリスト。専門は、科学史と環境問題

勝川俊雄[カツカワトシオ]
1972年生まれ。三重大学生物資源学部准教授。東京大学農学生命科学研究科にて博士号取得。研究テーマは、水産資源を持続的に利用するための資源管理戦略の研究、希少生物保全のための持続性の評価など。北海道ブロック資源評価外部委員。日本水産学会論文賞受賞

林昌宏[ハヤシマサヒロ]
1965年愛知県生まれ。翻訳家。立命館大学経済学部経済学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

哲生

2
魚の乱獲・混獲を問題視した作品。温暖化・海洋汚染で魚が取れなくなる場合もありますが、人がそもそも魚が再生する以上に取っているんじゃないの!?人間は、まず長い歴史のなかで、生物を絶滅させてきた。アホウドリとかね。じゃあなぜ欧州ではクジラを保護するのか??欧州では、昔鯨油を目的に乱獲し、絶滅の危機がありました。日本漁業の問題点も書いてあります。詳しくは本書で。2011/12/08

nuna

2
「魚のいない海」は将来への警句ではなく、今現在起きている問題である。著者の一人であるフィリップ・キュリーはフランスの漁業研究センターの所長であり一線の研究者。そのため、本書は声高に環境問題を訴えるのではなく、歴史的視座で人類がどのように海洋資源を利用し、過剰漁獲にいたり、枯渇に至ったかを最新の研究を基にして詳述している。各国や漁業関係者の後先を考えない過剰漁獲に暗澹たる思いになる。救いは訳者あとがきにあるように、漁業管理にある程度成功している国もあることだろうか。2009/05/16

とおる

0
@paris2010/03/29

ゆうきゃん

0
海洋資源枯渇に関しては、いわゆる環境問題とほぼ同じ悩み、すなわち人間が現代の文明のなかで生活していくことによる地球環境へのインパクトは避けられないということがよくわかった。ただ、程度問題で、規制などの決め事でどうにでもなるはずなのに、ある程度の強制力のあるイニシアチブを持った団体がないことこそが課題なのかと。また、現代の資源枯渇までの歴史を順を追って説明してくれたので理解が深まりました。2010/03/04

ktake

0
過剰漁業による世界的な魚資源の激減ぶりには驚いた。計画的に漁業管理ができない現状が残念。2009/07/09

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