創発する生命―化学的起源から構成的生物学へ

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  • サイズ A5判/ページ数 376p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784757160378
  • NDC分類 461.6
  • Cコード C3010

内容説明

生命はつくれるか?当初、オートポイエーシスに生命のミニマルモデルを見いだした著者は、最終的に認知過程をどのように化学的実装として表すかに踏み込んでいくことになる。自己組織化、オートポイエーシス、創発、自己複製…。それらの基礎的な原理を紹介し、生命の出現に至る過程を構想する。

目次

第1章 地球生命の起源の研究における概念的枠組み
第2章 生命を定義するためのアプローチ
第3章 前生物的化学における選択―なぜ「あれ」ではなく「これ」なのか?
第4章 ボトルネック―高分子配列
第5章 自己組織化
第6章 創発概念
第7章 自己複製と自己再生産
第8章 オートポイエーシス―細胞生命の論理
第9章 コンパートメント
第10章 小胞内部における化学反応と小胞の変形
第11章 最小細胞へのアプローチ

著者等紹介

ルイージ,ピエル・ルイジ[ルイージ,ピエルルイジ][Luisi,Pier Luigi]
1982年スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zurich)名誉教授に就任(高分子化学)、化学学部の学部長を兼任。現在は、ローマ第3大学の生化学の教授。酵素、分子生物学、ペプチド化学、自己組織化、化学的システムによる自己再生産、細胞の構造の分野に関する300以上の論文を発表している

白川智弘[シラカワトモヒロ]
1978年生まれ。2002年大阪大学理学部卒業。2007年神戸大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了(理学博士)。2007年より日本学術振興会特別研究員(PD)。専門は細胞生物学、生命システム論

郡司ペギオ‐幸夫[グンジペギオユキオ]
1959年生まれ。東北大学大学院理学研究科博士後期課程修了。現在、神戸大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻教授。専攻は理論生命科学。理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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koz

1
スタンレー・ミラーから始まる前生物学的世界からの生物学的物質の合成実験は、RNAワールド仮説の「夢」を垣間見させてくれるが、30年以上の凄まじい努力にも関わらず単量体ヌクレオチドの合成(の証拠すら)にも成功してはいない。広く受け入れられているこの仮説は、しかし奇跡を受け入れる事に等しい。「生命の起源におけるボトムアップアプローチは、巨大分子配列の問題が解決されるまでは、理論的な意味でも実験的な意味でも決して解答に至る事はないだろう」と筆者。その上で創発の概念、オートポイエーシスの最小細胞などを紹介2013/07/30

デコボコ

0
自己再生産と自己複製の話。個人的には、7,10,11章が特に興味深かった。2015/10/07

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