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NTT出版ライブラリーレゾナント
スウィート・ドリームズ

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784757160132
  • NDC分類 141.2
  • Cコード C0010

内容説明

クオリアのような哲学者の甘い夢が意識の科学を妨害する!第一人者による痛快な批判と新たな展開。

目次

第1章 ゾンビ感覚―その消滅
第2章 意識への三人称的アプローチ
第3章 意識という「マジック」の種明かし
第4章 クオリアによって人生に生きる価値が生まれるのか
第5章 ロボメアリーが知っていること
第6章 私たちはすでに意識を解明しているのだろうか?
第7章 意識についての「ファンタジー・エコー」理論
第8章 意識―本当のお金ではそれはいくらか?

著者等紹介

デネット,ダニエル・C.[デネット,ダニエルC.][Dennett,Daniel C.]
1942年生まれ。ハーバード大学卒業、オックスフォード大学大学院にて博士号取得。タフツ大学教授、同認知科学研究センター所長

土屋俊[ツチヤシュン]
1952年東京生まれ。東京大学教養学部卒業、同大学院人文科学研究科博士課程(哲学専攻)単位取得退学。現在、千葉大学文学部教授

土屋希和子[ツチヤキワコ]
1952年山形生まれ。津田塾大学卒業。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

10
クオリアや内面意識の神秘性といった、デネット曰く哲学者たちの「甘い夢」を、意識の科学と哲学の妨げになるものとして徹底的に批判。デネット自身の心の哲学を、それらの立場への反論の中で展開している。意識という現象を解き明かすのに、一人称や二人称のアプローチは必要なく、科学的データを用いた三人称アプローチでいいというのがデネットの立場。徹底的な機能主義から導きだされる意識観はさすがにラディカルで面白い。極端にも見えるけど、認知神経科学の進展を考えると最も有力な立場のひとつなのは確実だろう2012/01/06

roughfractus02

2
脳神経科学のような三人称科学から一、二人称科学で語られる意識を批判する場合、内側の設定(主観性)を支持する哲学の哲学的ゾンビとクオリア説は徹底批判される。その前提は神経科学の発展による機能主義的意識解釈にあり、批判から立ち上げられるのは、様々なモジュールの中であるニューロン集団が注意の増幅で脳全体に関係可能になった状態を意識と呼ぶという「脳内名声」仮説である。まだ説明できない機能はあるものの、この仮説によって著者は動物にも意識の可能性を見据え、『解明される意識』で採用したヒトに特徴的なミーム説を否定する。2017/03/03

与吉

2
クオリアや哲学的ゾンビ、私の赤と貴方の赤は同じ色? といった話題はたいへん人気であるが、こんなものは迷妄、「甘い夢」であり科学の障害であるという話。三人称的科学でつかみ取れない重大な一人称的「何か」とは何なのか、デネットは忍耐強くこれを要求するがそんなものは示されはしない。それどころか、クオリアなる語が何を指しているのか、これすら哲学者間で定義が曖昧であるというお粗末な状況が露見する。彼らは「自明」と言うが、それは単に彼等の信念に過ぎず、その証拠は一切提出されない。2013/02/23

monado

1
クオリアや哲学的ゾンビを否定、というか疑似問題として扱い、意識をエピソード記憶を内在的に再現できる能力と再定義する。 さまざな仮説に対して、反論と論証を加えているのが面白いが、入門書というよりはわかった人向けの本という感じ。2020/08/30

kazy0324

1
『解明される意識』を読んだ直後だった為,とても読みやすかった.この本は独立した読み物というよりも前著に対する様々なコメントに応対する気が強いものだった.2016/10/02

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