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老いを生き抜く―長い人生についての省察

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  • サイズ B6判/ページ数 189p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784757150836
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

80歳にならなければ分からないことがある。鬱病や家族の認知症など長い灰色の年月を経て、死を想いながら老年の人生を見つめる。

人生は長すぎる。さて、どうしたものか?
51歳で新聞記者生活を返上、評論家・文筆家として世界各地を自由自在に駆け回り、存分に人生の〈収穫期〉を謳歌した。だが、75歳を過ぎたあたりから変化がおとずれる。気力の衰え、鬱病、家人の認知症……。否応なしに老いを自覚する。そして87歳。人生の〈終末期〉を迎えたいま、振り返って見えてくるものとは?
老いを、ときに持て余しながらも、静かに人生と向き合う日々を綴る。

1 人生百年時代を生きる

考えない葦

人生の百万長者

鬱病

生涯カレンダー

五十歳

「教養」の道

自分との戦い

必読書

日記

老いの美学

散歩

自動車運転免許証

遠ざかる記憶

『蟲の如く死ぬ』

言葉の真価、文章の力



2 道元禅師をたずねて

参禅への“門”

東と西の対話

『正法眼蔵』との出会い

死と向かい合って

私のインド体験

「生死」の巻

永遠の今

正師を求めて

天童寺にて

【著者紹介】
1925年生まれ。評論家。文明批評の第一人者。著書に『吾輩も猫である』(PHP文芸文庫)、『日本人の暮らしのかたち』(PHP文庫)などがある。

内容説明

新聞記者生活を返上し、自由自在に世界を駆け回る日々。だが75歳を過ぎたころから、老いは否応なしにやってきた。そして人生の“終末期”を迎えたいま、振り返って見えてくるものとは?ときに持て余しながらも、老いと静かに向き合う日々を綴る。

目次

1 人生百年時代を生きる(考えない葦;人生の百万長者;鬱病;生涯カレンダー;五十歳 ほか)
2 道元禅師をたずねて(参禅への“門”;東と西の対話;『正法眼蔵』との出会い;死と向かい合って;私のインド体験 ほか)

著者等紹介

森本哲郎[モリモトテツロウ]
1925年、東京生まれ。東京大学文学部哲学科卒業、同大学院社会学科修了。朝日新聞学芸部次長、同編集委員を経て、1976年退社。文明論、社会評論、日本文化論を中心に評論活動を行う。1988~92年、東京女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

89
最近少しづつ森本さんの本を読み直しています。これもその1冊で森本さんがかなりのお年になって書き下ろしたエッセイとある禅の雑誌に連載された小文をまとめたもので読書の愉しみを得ることができました。じっくり読むような感じです。古典についてご自分の感じられたことを書いています。後半は正法眼蔵などについての話があったりします。2023/04/29

ビオラ

4
図書館本。読書の先達。随分お世話になった。人類がどのように哲学してきたか朧気な理解を彼の著作からえた。八十代となった筆者が、老いること。生と死についてかたる。老境にあって生と死をみすえる態度に感銘を覚えた。長い老後を生きねばならなくなった今。教養を持つことが大切だと彼はいっている。「日本人の教養の条件は厳しい。哲学、文学書、社会思想、人文科学、自然科学のテキスト、さらに、中国の古典、そして日本の緒文献と、二重三重の枠を突破せねばならない。自国の文化を知るためには、より多くの書物に接する必要がある」要考察。2014/08/25

kan

4
久しぶりの森本哲郎さんでした。日本の都市風景の醜さ、特に電柱と電線の醜さには同感。屋外広告や、行政の禁止看板の乱立など日本人は醜いものを見て見ないふりをしている。醜悪な風景を放置している様に心の貧しさを痛感します。2012/11/21

oedococo

3
森本哲郎の書物を読むたびにいつも難読書だと思うのだが、何故か惹きつけられる。「私の中には時があり、その時は、自分がここにいるかぎり、いまもある。〜(中略)すなわち、過去の『時』は、みな現在の私のうちに存在するのだ」と説く、道元禅師の表現した「而今」という語に、心打たれた。この世の万物には皆「時間」というものが内包されているという、ごく当たり前のことに、気づかず暮らしていた自分。老いて同じ言葉ばかり発している母にも、素晴らしかった時があり、楽しむべき現在と未来という時を持っているということに、気付かされた。2018/02/04

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